鶴野 充茂 氏
ビーンスター 代表取締役。コミュニケーション・アドバイザー/メディア・トレーナー、著述家、プロデューサー。
メディアの注目を集め続ける術に長けていたトランプ氏
――歴史的な接戦を繰り広げた、2016年米国大統領選挙。トランプ氏を勝利に導いたものは何か。広報、コミュニケーションの視点から専門家が読み解く。
これほどまでに期待感ではなく、不安感あるいは危機感を持って、米大統領選を見たことがない、という人も多かったのではないか。市場の混乱や、米国在住の日本人が「日本国籍を捨てなくてよかった」などとネットでつぶやく様子などを見ると、世の中の動揺の大きさが伝わってくる。
振り返ると常に「可能性は低い」というイメージでトランプ氏は語られてきた。裏を返せば「無視のできない勢いがある」ということだったが、その勢いの理由を丁寧に分析する報道は決して主流ではなかった。トランプ氏の勝利で「先が見えない」と言う人は多いが、それは無意識のうちにクリントン氏側のスタンドから選挙戦を見てきたということなのだろう。
メディアの注目を集め続けるという観点でトランプ氏は長けていた。暴言王と呼ばれたが、発信内容やトーンは反響によって変化させる柔軟性を持ち、結果的には注目だけでなく票も集めた。米国を動かす人物という面だけでなく、米国をよく見ている人物という面でも注視していきたい。
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