人口減少は、日本企業にとってピンチでもあるがチャンスにもなる

前回のコラム

では、ワールドマーケティングサミットでのクマー教授の講演から、顧客とのエンゲージメントによって生まれる価値の効果測定の4つの視点をご紹介しました。

今回は、ワールドマーケティングサミットのジャパンカウンシルの代表でもあるネスレ日本の高岡社長の2日目のプレゼンテーションの内容をご紹介したいと思います。高岡社長が強調されていたのが、「The New Reality in Japan(日本の新しい現実)」を直視するという視点です。

日本は、これから高齢化と同時に人口減少が急速に進行することが予測されています。当然ネスレのような食品メーカーにとって、人口減少ということは胃袋が減ることを意味しますから、大きな死活問題です。

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普通に考えれば、市場が縮小していけば、事業も縮小するのは当然ですから、環境のせいにして今まで通りの事業のやり方を続けていくのが、一般的な選択かもしれません。ただ、ネスレ日本はその選択をしませんでした。

あえて自ら変化を生み出す挑戦を行っていきます。高岡社長が紹介されていた取り組みは下記の3つです。


■バリスタやドルチェグストのような専用端末の開発
■ネスカフェアンバサダーによるオフィス市場への参入
■キットカットショコラトリーによるブランドイメージの刷新

一つひとつ簡単にご紹介しましょう。

■バリスタやドルチェグストのような専用端末の開発

日本における高齢化や人口減少は、一般的な家庭環境の急速な減少を意味します。

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徳力基彦(アジャイルメディア・ネットワーク 取締役 CMO ブロガー)
徳力基彦(アジャイルメディア・ネットワーク 取締役 CMO ブロガー)

徳力基彦(とくりき・もとひこ)NTT等を経て、2006年にアジャイルメディア・ネットワーク設立時からブロガーの一人として運営に参画。「アンバサダーを重視するアプローチ」をキーワードに、ソーシャルメディアの企業活用についての啓蒙活動を担当。書籍「アンバサダーマーケティング」においては解説を担当した。

徳力基彦(アジャイルメディア・ネットワーク 取締役 CMO ブロガー)

徳力基彦(とくりき・もとひこ)NTT等を経て、2006年にアジャイルメディア・ネットワーク設立時からブロガーの一人として運営に参画。「アンバサダーを重視するアプローチ」をキーワードに、ソーシャルメディアの企業活用についての啓蒙活動を担当。書籍「アンバサダーマーケティング」においては解説を担当した。

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