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米ホンダ、約700億円のメディア扱いをRPA社へ

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松本泰輔(まつもと・たいすけ)
Coast to Coast Marketing Services代表。

AEとして約10年広告代理店勤務 後、1995年渡米。大学院卒業後、ニューヨークの 広告代理店にて通信・金融・食品会社などを担当し、 2005年独立。アメリカ東海岸を拠点にマーケティング、ジャーナリズム分野にて幅広く活動。2011 年、宣伝会議より『フェイスブックインパクト』を共著にて発表。


米国ホンダは同社の年間メディア取り扱い予算約700億円(約6億ドル)を4月から独立系総合広告会社RPA(Rubin Postaer and Associates)へ移行すると9日、各メディアが報じた。昨年秋から水面下でエージェンシーレビューが行われており、今回4年ぶりにRPA社へ媒体扱い業務が戻ることになる。

カリフォルニア州サンタモニカに本社を置くRPAは、1986年の創業以来ホンダの広告会社として携わっている。大手エージェンシーのグループには属さず、カリフォルニア最大の独立系エージェンシーとしてビジネスを行っているのが特徴だ。2013年、ホンダアメリカによるエージェンシーレビューにおいてメディアはメディアヴェスト(ピュブリシス・グループ)に、高級車ブランド「アキュラ」のクリエイティブはマレン(インターパブリック・グループ)に敗れ、すべての媒体扱いと制作アカウントの一部を失っていた。その際、収入減により社員200人を解雇しなければならなかったが「今回のメディア扱いを担当させるため約100名を雇用する予定」とロサンゼルス・タイムズ紙が報じている。

なお、RPAは、2013年以降もホンダブランドのクリエイティブは引き続き担当しており、今年2月に開催されるNFLスーパーボウルでオンエアするCR-VのCMも同社が手がけている。

ホンダアメリカのナショナル・マーケティング・オペレーション担当副社長トム・ペイトン氏は「ますますコンテンツやソーシャルやデータドリブンになっていくメディア展望において、媒体もソーシャルもコンテンツ制作も、より整理統合された組織に戻すという決断に至った」と声明を発表した。

RPA社長兼CEOのビル・ヘイゲルスタイン氏は「ホンダアメリカのマーケティング・パートナーとなってから(前身の会社から数えて)43周年です。(中略)今回の動きはエージェンシー再建へのシフトであり、戦略立案、クリエイティブ、媒体、制作まで一つ屋根の下で統括できる独立系総合会社RPAの能力を表すものです」と述べた。