シリコンバレーでアートディレクターとして働く日本人によるコラム、「四苦ハック人生」番外編。広告業界のイチローと呼ばれるレイ・イナモトさんのインタビュー後編です。(
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見えないものをデザインする。
Creative direction should be precise yet inspiring. Feedback should be specific yet encouraging.
— rei inamoto (@reiinamoto) April 23, 2012
「クリエイティブディレクションとは精確でいて、かつインスピレーションを呼び起こすものであり、フィードバックとは具体的でいて、かつ励まされるものであるべきだ。」
川島:
レイさんは僕がAKQAにいた頃から、インスピレーションになるようなビジョンを、明確で簡潔なキーワードを掲げてディレクションを行っていました。例えば今でも覚えているのがAudi USAでR8という高級スポーツカーのキャンペーンアイデアを考えるときには、「3つのS。Style (スタイル), Speed (スピード), Substance (本質)」を掲げていました。
最近思っている、大事にしているキーワードって何かありますか?
イナモト:会社の理念にも掲げていますが
「Emotion, Connection, Simplicity」。ブランドにしろ、ひとりひとりのユーザーにしろ、この3つを届けることが大事だと思っています。そのためにデザイン、データー、テクノロジーを軸にして、そのインターセクションから新しいもの生み出す、それが会社の目的です。なので常にプロセスでこの3つがどう関わっているのかを気にしています。
もう一つは「見えないもののデザイン」。
