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#SXSW2017 テキサスで、教育の最先端に出会った

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村上晋太郎  Shintaro Murakami
電通 CDC クリエーティブ・テクノロジスト

東京大学で自然言語処理、画像認識を専攻する傍ら、iOSアプリ開発やWebサービスの開発にも携わる。2016年電通入社後、クリエーティブ・テクノロジストとしてデジタルクリエーティブ系のプロジェクトを担当。学生時代のプログラミング経験を活かし、モバイルアプリやIoTデバイスのプロトタイピングなどに取り組む。

 


毎年3月、米テキサス州オースティンを舞台に音楽・映画・インタラクティブの3本柱で開催される世界最大級のフェスティバル「サウス・バイ・サウスウェスト(SXSW)」。今年は3月10日〜19日の日程で開催されます。

今回、その直前の3月6日~9日の日程で開催される、教育を柱としたイベント「SXSWedu」に、出展者として参加してきました。

本記事ではSXSWeduとSXSWについて、複数回に渡って現地レポートをお送りします。第1回はSXSWeduへの出展企業へのインタビュー、第2回は今回出展したプロダクト「GLICODE」の出展レポート、第3回はSXSWのアワードのレポート、第4回はSXSWのトレードショーのレポートを予定しています。

第1回の今回は、SXSWeduの出展企業へのインタビューです。

SXSWeduって?

SXSWeduでは、世界中から教育の専門家、教育系企業、政府関係者が集まります。2011年3月に初めて開催されてから、今回で7回目の開催となり、参加者数は7000人以上にのぼります。4日間にわたってセッションが開かれ、教育の未来について熱い議論が行われるほか、前半の2日間にはEXPO(展示会)が開催され、世界中の新しい教育系プロダクトを見ることができます。まさに、世界の教育の先端に触れることができる4日間です。

今回は、SXSWeduの参加企業の中でも、特に気になった企業の方にインタビューをしました。その内容を紹介します。

SXSWedu EXPOの様子。

Interview1_ロボットでプログラミング学習を楽しくする「ROBOLINK」

最初にインタビューしたのは、サンディエゴのベンチャー企業「ROBOLINK」のWesleyさんです。 ROBOLINKでは、手で触りながらプログラミングや工学の学習をできるロボットキットを開発しており、 今回はプログラムで操れるドローン「CoDrone」と、ひとつのキットで11種類のロボット を組み立てられる「Rokit Smart」を展示していました。

CoDroneはプログラミング可能なドローンで、MITが開発した子ども向けのビジュアルプログラミング言語「Scratch」を用いて飛行のコントロールを行うことができます。

ROBOLINKの展示では、ドローンをScratchで操り、地面に置かれた円形の的に着陸させる実験を行っていました。Scratchプログラムの数値を変えることで、ドローンの飛ぶ角度やプロペラの推力を調整し、うまく的の中に着陸させるのです。

試行錯誤を繰り返すうちに、プログラム数値の変更がドローンの動きに反映される様を体感することができます。

ROBOLINKではこのように、ロボット工学を活用することにより、理系教育を子どもにとってより楽しいものにする事業を行っているとのことでした。ロボット×プログラミング教育というアプローチは他にも複数の企業によって行われており、プログラミング教育界の一つのトレンドになっていると感じました。

scratchプログラムの一例(出典: https://www.raspberrypi.org

「CoDrone」プログラミングで飛行をコントロールすることができる。
「Rokit Smart」では、ひとつのキットで11種類のセンサー付きロボットを組み立てることができる。モーターやギア、関節の仕組みやセンサーの挙動について学ぶことができる。

次ページ 「Interview2_紙とペンでVR空間を構築する「PANOFORM」」へ続く