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PowerPointで資料を作る際のデザインの悩みを、現役デザイナーが解決

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緊急時の伝達手段が電報しかなかった頃、お金に困った学生が、「カネオクレタノム(金、送れ、頼む)」と父親に打ったら、「ダレガクレタノムナ(誰がくれた、飲むな)」と返信がきたという笑い話。メールやLINEでやり取りする今なら、もちろんこんなことはありませんが、なおざりな改行のせいで、素直に意味が通じない、洒落にならない資料をつくっているそこのあなた、それPowerPointのせいにしていませんか?企画や提案の質が厳しく問われるこの業界、プレゼン資料一つとっても、きれいで見やすいデザインであることに越したことはありません。本記事では、書籍「半分の時間で3倍の説得力に仕上げるPowerPoint活用企画書作成術」の発売に合わせて、ノウハウの一部をビジネスマンならだれもが経験がある「あるある」を通して紹介します。

執筆:小湊 孝志

1966年山口県下関市生まれ。東京学芸大学教育学部特別教科教員養成課程美術科美術選修卒業。インハウスのグラフィックデザイナーとして新聞・雑誌広告、webサイトやカタログ、ロゴのデザインをおこないながら、企業の提案資料や、講演資料の制作も手掛け、PowerPointに取り組む。2015年より、宣伝会議主催の「一段上のセンス・デザインに仕上がるPowerPointデザイン基礎講座」のテクニックパートの講師を務める。機能紹介にとどまらないわかりやすい解説と、現役のデザイナーの目を通した解釈は、PowerPointの今までにない表現力を引き出している。

 

洒落にならない改行に悩まされる

和食なら国産だよね、やっぱり。あ、「英国産」なのか。え?こっちも、プレゼン中に変な妄想させちゃうな、これじゃ。

だって、勝手に改行されるし、枠広げるとバランス悪いし、じゃあ、改行すればいいんでしょ、って「Enter」キー叩いたら、なんで次の行にも「●」がついちゃうんだろ。こういうときは、一回アタマを消して、スペースキーで字下げして、全角空けても足りないから半角も足して。

あー、一文字はみ出したから、また枠広げて。ちょっと位置あってないけど、ま、いいかこの際。もう時間もかかるし、イライラするし、だからパワポ禁止とか言われちゃうんだ、って、八つ当たりしながら、所詮そんなもんなんじゃないのって、あきらめと怒りを今日もため込む、典型的なパワポあるある。

文字の読みやすさに配慮することは、資料作成の基本です。単語の途中で改行されたり、文字の大きさのバランスがバラバラだったりすると、読み手は集中力をなくしてしまいます。そのほかにも、資料の目次に代表されるように、箇条書きでの項目立ては、非常に多いにもかかわらず、正しい設定方法を知らずに、行頭の数字を手入力したり、行間の調整のために空白の改行を入れたり、行頭の文字下げにスペースを入れたり、力技で対応している人がほとんどではないでしょうか?

その改行、「Shift+Enter」じゃないですか?

PowerPointの改行は、通常の「Enter」の改行と、「Shift+Enter」の改行の二種類があるのをご存知でしょうか?

まず、この使い分けができると、箇条書きのイライラのほとんどが消えてなくなります。行頭の番号や記号は、手入力しなくても自動的に振付けられるし、項目ごとのまとまりもできる。PowerPointには、もともとそんな機能があるんです。

文字だけのシンプルなスライドも、文章をデザインできれば、コミュニケーションも圧倒的に速い。当たり前なことだし、アタマでは理解できる。そんな「こうあるべき」を解説した本はたくさんあります。でも、なぜそうしたほうがいいのか、どうオペレーションすればできるのか、そこを教えてもらえないから、結局自己流で済ませてしまっていた。

そんなもやもや、イライラをPowerPointの機能に具体的に落とし込んで、わかりやすく解説した本ができました。文字の制御から、専用ソフトいらずの画像加工のテクニックまで。パワポだけでここまでできるの?という驚きのテクニック満載です。スマートに、そして効果的に作業効率を高めるお手伝いをします。

(書籍紹介)

半分の時間で3倍の説得力に仕上げるPowerPoint活用企画書作成術
好評発売中!
定価 本体1,800円+税
ISBN 978-4-88335-389-7
毎日資料を作っているけれど、時間ばかりがかかっている…。センスの良い企画書づくりに自信が無い…。
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