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コラム

澤本・権八のすぐに終わりますから。アドタイ出張所

『シン・ゴジラ』制作秘話~セリフが早口だった意外な理由とは?(ゲスト:長谷川博己)【前編】

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【前回コラム】「SNS時代の「お店探し」に革命が起きている(ゲスト:フォーリンデブはっしー)」はこちら

今週のゲストは俳優の長谷川博己さん。大ヒットになった映画『シン・ゴジラ』で主役を演じた長谷川さんがセリフの言い回しや庵野監督のこだわりなど、制作秘話を公開します。

今回の登場人物紹介

左から、澤本嘉光(すぐおわパーソナリティ)、長谷川博己、権八成裕(すぐおわパーソナリティ)。

※本記事は8月19日放送分の内容をダイジェスト収録したものです。

マガジンハウスでのアルバイトで、リリー・フランキーさんと出会った

澤本:こんばんは、CMプランナーの澤本です。

権八:こんばんは、CMプランナーの権八です。今回はWeb野郎こと中村洋基くんがお休みなので、2人で進めてまいります。澤本さんはいかがお過ごしでしょうか?

澤本:何か忙しいんですよ。よかったなと思って。

権八:忙しくて。

澤本:忙しいと忙しいって文句言うじゃないですか。暇だと暇だと文句言うじゃないですか。でも、忙しいって文句言えてるのは人生のうちでそんなにないじゃない、恐らく。忙しいって文句言ってたいなって。

権八:そんなことないでしょ。ずっと忙しくないですか? 僕が物心ついたときから、澤本さんはずっと忙しいですよ。

澤本:そんなに歳じゃないから。

権八:そうか(笑)。でも、ずっと忙しいという印象ありますけどね。

澤本:忙しいって言ってるんじゃないかな。忙しいと言うのが趣味ですという。権八はどうなの?

権八:私事で恐縮ですが、先週、第2子が生まれまして。

澤本:おめでとうございます。

権八:大変です。上の子がパニクっちゃって。今まで朝から晩までずっと一緒にいたお母さんが入院して、夜いない、一緒に寝られないとパニクって、ギャーギャー泣いて大変でしたけどね。というわけで、うちのことはともかく、早速ですが、今夜も豪華なゲストをお招きしております。俳優の長谷川博己さんです。よろしくお願いします。

長谷川:よろしくお願いします。

権八:長谷川さんは澤本さんとトヨタさんの「エスクァイア」のCMでご一緒されて。東京ガスなど、前から結構一緒にお仕事されている印象があります。

澤本:東京ガス、サントリーの「響」など、いろいろなものをやっていただいて。

長谷川:いつもありがとうございます。

権八:前々から長谷川さんにぜひこの番組に出ていただきたいという話があって。

澤本:そう、お話が面白いんですよ。

長谷川:いやいや、そんなことないですよ。

権八:実は僕はですね、長谷川さんは全くお気づきじゃないと思うんですけど、一方的に何度も会ってるんですよ。

澤本:ストーカー(笑)?

権八:ちょこちょこご飯屋さんで、本当にこのぐらい隣で食べたことあります。

長谷川:どこだろう、それ(笑)。

権八:放送では言えないですが、手塚とおるさんとご一緒で、お客さんがお2人だけだったんです。それで僕らが入っていって、よせばいいのに一緒にいたプロデューサーがここじゃ言えないような芸能関係の噂話を大声でしてたんですよ。

一同:(笑)

権八:それで僕が長谷川さんを見た瞬間にストップって(笑)。

長谷川:ああ、わかりました。僕、それ聞こえた気がしたんですよ。わざと僕に聞こえるように話しているのかなと思ったんですよ。

権八:違う、違う。声がでかいんですよ、あの男が。たぶん何となく勘づかれて、少し警戒された感じがしたんですよ。あ、業界のやつ来たぞ、みたいな。

長谷川:あのとき、何の話してたんだろうな。映画や演劇の話を、手塚さんと話す場合はだいたいそうなので。

権八:はい、行ってるご飯屋さんが近いという、それだけの話でした。毎回ゲストの方に「20秒自己紹介」をお願いしてまして、ラジオCMが20秒なので、ぜひ20秒の間にご自分を紹介していただければなと。

長谷川:何を言えばいいんだろうな。

権八:何でもいいんですけどね。『シン・ゴジラ』であれだけのセリフ量を早口で言った長谷川さんですから、相当の情報量を期待しています。

長谷川:そんなハードル上げないでくださいよ(笑)。

権八:すみません、お好きにやっていただいて。本当にみなさん、自由にやっていただいてるので。では、どうぞ!

長谷川:長谷川博己です。身長182センチ、もともと演劇からはじめまして、役者の世界に入りました。32、33歳ぐらいで映像の仕事を増やしまして、映画『散歩する侵略者』という黒沢清監督の作品が9月9日から公開されます。ぜひそれも見てください。

澤本:うまい! もともとは演劇だったんですね。

長谷川:そうです。演劇をやっていて、劇団に受かりまして、そこの劇団は研究所や研修所があるので、そこで何とか残って座員になってという感じです。

権八:それは大学生のときですか?

長谷川:いえ、大学卒業してからです。

権八:学生のときに役者になろうと決めて。

長谷川:はい、はじめは監督をやりたいと思ってたんですけど、その夢が途絶えてしまって。その頃、たまたま演劇をやる機会があって、やってみたら面白かったので、ちゃんとした養成機関にいきたいと思って劇団を受けたんですね。

権八:学生の頃、マガジンハウスでアルバイトされてたんですよね?

長谷川:そうなんです。

澤本:何という雑誌ですか?

長谷川:『ポパイ』ですね。リリー・フランキーさんの原稿を取りに行ったりしてました。『東京タワー』を書かれる前、もう20年ぐらい前ですね。『東京タワー』の舞台になった笹塚のマンションにも何度か行って、居留守を使われたこともあります(笑)。

権八:リリーさんはその頃のことを覚えてましたか?

長谷川:どうでしょうか。結構マニアックな映画の話を僕はしたんですね。リリーさんのアトリエの壁一面には日活ロマンポルノから石井輝男監督作品、東映のレアなポスターが一面に貼ってあって、僕は「石井輝男監督の作品が大好きだ」という話をして。リリーさんはあの話をしたのはキミぐらいしかいないと。だから何となく覚えてるみたいで。

権八:面白いですね。

長谷川:お互いにそのときは役者をやってなかったので。そのとき、僕は「映画監督をやりたいんです」という話をしたら、「何でもいいから撮ってみなよ」と言われました。十何年経ってからある飲み屋でリリーさんに会ったので、話しかけたら「何となく覚えてる」と。次の年ぐらいにはリリーさん主演のドラマで僕がトメで出るみたいなものがあって、お互いに役者として再会したという感じですね。

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