フェイダー教授の「顧客中心」の定義
当たり前のことのように聞こえるかもしれませんが、顧客中心というのは顧客サービスが優れているということではなく、あなたが企業にひとりの顧客として理解され、それが全社的な取り組みとして学習が深まれば深まるほど、それを元にして全社的な接点や機会を通して、あなたの顧客としての利益機会を最大化する取り組みができることです。
あくまで顧客中心であることの目的は企業にとっては、財務的な点で長期的な利益機会をつくることで、この目的だけはプロダクト中心でも変わりません。そのアプローチが違うだけです。同時にプロダクト中心が製品による市場を選択するように、企業にとってどの顧客がもっとも利益をもたらすかを選択することが前提になっています。
これらをまとめると、彼自身の定義は、以下になります。
“顧客中心とは、企業の製品やサービスの開発と提供を、特定の顧客の現在と未来のニーズにあわせて実施することで、企業にとって長期的な財務的価値を最大化する戦略のことである”
フェイダー教授は顧客中心に取り組んでいる企業例として、アップルではなく、英国の小売業テスコや、アマゾンを例に挙げます。アップルはたしかに消費者に愛されている企業ではありますが、彼らが一人ひとりの顧客のニーズを理解した上で商品の提案をしているとはとても思えません。
アップルのiTunesにはジーニアスのようなレコメンドエンジンがありますが、このようなモデルは当然ながらアマゾンがアップルよりも10年以上前から取り組んでいる仕組みで、彼らの方が明らかに顧客中心です。
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