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ファンは「認識しにくい外部資源」
「ロイヤルユーザーやファンは企業にとって重要な資源となりえるが、一般的には認識しにくい資源であり、見落とされがちではないか」
書籍『
』の著者としても有名な資生堂の音部大輔さんは、こんな問題提起を、「
」(アジャイルメディア・ネットワーク主催)の基調講演でされました。
このイベントは「アンバサダープログラムアワード」の受賞式を兼ねて、筆者とアジャイルメディア・ネットワークで企画しているもので、音部さんの基調講演をはじめ、ファンやアンバサダーを重視したマーケティングアプローチを取っている企業のプレゼンテーションを軸に実施しています。
音部さんは、著書の中で「戦略とは目的達成のための資源利用の指針」であり、資源には内部資源と外部資源という軸と、認識しやすい資源と認識しにくい資源という軸で分けることができると書いています。
自社のロイヤルユーザーやファン、そしてアンバサダーは、この「認識しにくい外部資源」であるというのが音部氏の定義です。
この定義を聞いていて興味深かったのが、広告予算や人的リソースなどの内部資源が潤沢な企業であれば、ある意味ファンやアンバサダーのようなコントロールしにくい外部資源に頼る必要性は低いかもしれないが、内部資源が少ない企業では貴重な資源になるという視点でした。

