関係者全員を「顧客」と捉え、問題解決のアイデアを考える
情報を取集し、自分たちが解決に貢献できそうな社会問題が見つかれば、それを解決するための方法を考えていきます。自分自身これまでのケースを振り返れば、社会問題の解決につながるサービスの提供は、1社だけでは実現できない場合が多くあります。私が、積極的に社外の人たちとコラボレーションするのには、こうした背景があります。
しかし社内外の多様な人たちを巻き込んだ企画になると、当然それぞれの関係者が異なる目的を持っているので、自分が思ったようにプロジェクトは進みません。そこで情報を収集し、その背景と問題の解決策がぼんやりと浮かんだ際には、白い紙の前に向かい、ゼロからシナリオを描くようにしています。
最終消費者に至るまでのすべての人たちは、パートナーでもあり顧客でもあります。サービスを届けるための「手段」ではなく、「顧客」と認識して彼らの問題解決も含めたシナリオを組み立てていくのは非常に大事です。
与件を整理し、シナリオをつくる。シナリオをつくると、社内外の誰にどんな交渉をしなければいけないか、次にやるべきことも見えてきます。自分が実現したいと考えていることと周囲の理解にギャップがある場合には、どうしたら自分が考えるシナリオに沿って動いてもらえるか、関係者全員が「顧客」であると考え、皆にメリットがあり一気通貫なストーリーを考えていきます。
連載3回目では、この「顧客」という言葉について、掘り下げてお話ししていきます。
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