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「もしも銀座に、津波が来たら?」 ヤフーが屋外広告に込めた想い

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ヤフーが「社会課題解決エンジン」と呼ばれる所以

井口:昨年のPRアワードでグランプリに次ぐ、ゴールドを受賞した「聞こえる選挙」というプロジェクトも、ヤフーの取り組みでした。社会課題の解決に、社としてかなり注力しているのでしょうか。

国内に31万人といわれる視覚障がい者は、ネットでの選挙情報入手に対して障壁を感じていた。「選挙公報」はネット掲載に際し、画像形式にすることが義務付けられているが、彼らの9割が使っている音声読み上げソフトでは画像を読み上げることができないためだ。そこでヤフーでは、2017年7月の都議会議員選挙、同10月の衆議院選挙にあたり、テキストだけで制作した、視覚障がい者向けの選挙情報サイトを立ち上げた。

和気:ヤフーは、人や社会の課題をITを使って解決する「課題解決型エンジン」を企業ミッションに掲げています。日本で暮らすみなさんの課題を解決していく企業でありたいと思っているんです。多くの方に使っていただいているサービスの提供者として、社会的に意義のあることに取り組みたい。それがヤフーの責務だと本気で思っています。

井口:ヤフーでは、ほかにもさまざまなCSR活動に取り組まれていますよね。この課題を解決していこう、というのは、どのような基準で決めているのですか?

和気:ひとつは、社会的な意義があるか。もうひとつは、ヤフーが取り組む意義があるか。この2つです。でも一番大切なのは、担当者の想い。
担当者が、世の中やお客さまのために「これはやるべきだ」と熱意を持って取り組めるか、その熱量で周りを説得できるか、ですね。もちろん、すべてが実行できるわけではありませんが、担当者が信じていないものは絶対に実行できないと思います。

井口:いずれもヤフーが取り組んでしかるべきで、企業としての覚悟を感じます。そういった活動を通して、企業の評判への影響を感じていますか?

和気:世の中的にもSDGs(持続可能な開発目標:Sustainable Development Goals)などが注目されていますが、ヤフーとしては取り組み始めてまだ数年です。評判というと、そこまでまだ実感していません。ただ、こういった活動を通じてたくさんのメディアで取り上げていただいたり、PRアワードをいただく機会もあったりと、徐々にヤフーに対する好意的なイメージも高まってきたのかなとは思います。

社会課題の解決は、ヤフーの責務として続けていきたいですし、そうでなければならない。こういった企業としての姿勢を伝えていきたいですね。その結果として「ヤフーってなんかいいな」という好感を高めることができれば、なおいいと思っています。もちろん、インターネットサービスがサクサク使えるというような技術の軸や、新しいものを作り出すというようなトレンドの軸でも、「いいな」と思っていただくべく、さまざまな取り組みをしています。お客さまが求めるものにプラスアルファで応えていくことが、「ヤフーっていいな」に、つながると思います。

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