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「ワンカップ」の生まれ変わりを図る(大関)/販促コンペ・企業オリエンテーション

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6月4日13時まで企画募集中の「第11回販促コンペ」。このほど実施された課題協賛企業のオリエンテーションから、一部を編集部がピックアップ。ここでしか読めない、よりくわしい内容をお伝えしていきます。

今回は大関から「『ワンカップ大関』を日常の飲酒シーンに取り入れたくなる企画」という課題のオリエンテーションです(課題詳細ページはこちら

累計44億本を販売したロングセラーブランド

当社は江戸時代である1711年に創業し、兵庫県西宮市に本社があります。商品の販売構成比としては、「ワンカップ大関」が全体の約1/3を占めています。また、日本酒のメーカー別シェアでみると上位3社が約10%ずつのシェアを持っており、大関は5%程度となっています。

「ワンカップ大関」は前回の東京オリンピックの開会式が開催された1964年10月10日に発売され、今年で発売55周年を迎えます。カップ入りの日本酒の総称を「ワンカップ」と言われるケースが多くありますが「ワンカップ」は当社の登録商標であり、10月10日は「ワンカップの日」としても制定しています。

発売当時の社長が、日本酒をもっと簡単に飲めるようにできないかと考えた結果、直接飲むというワンカップスタイルが生まれました。

当社のWebサイトでくわしく紹介していますが、「ワンカップ大関」には8つの開発ポイントがあります。そして元々は若年層向けに開発した商品でした。発売当初は、カップの魅力をうまく伝えられていませんでしたが、ねばり強くマーケティングを続け、鉄道弘済会で扱われたことをきっかけに全国へ広まっていきました。

また、東京を中心としてアルコール飲料として始めて自販機を設置したことによって、販売数も伸び、2018年時点では累計44億本の販売を記録しています。

カップ酒の新しいイメージを醸成する

国税庁の発表によると、日本酒全体の出荷量は1975年をピークに右肩下がりとなっていますが、「ワンカップ大関」自体の売上は1975年以降も伸び、1993年でピークを迎えました。最初にカップ入り日本酒を発売したメーカーということもあり、カップ入り日本酒というカテゴリで見れば、5年間連続でシェアは増えていますが、売り上げ自体は1993年以降右肩下がりとなっています。

大きな原因として考えられることは、メインユーザーの購入単価が減少していることと、新たなユーザーのリピートを獲得できていない事が考えられます。近年は、チューハイやハイボールなど選べるお酒の選択肢が広がっている点も原因のひとつだと考えています。

そのため今後は、55年愛され続けている味や形状、イメージカラーなどを継承し、既存のお客さまを裏切ることなく、新しいお客様を獲得できるプロモーションを行っていきたいと考えています。また、良い意味でも悪い意味でも存在する先入観を壊し、生まれ変わったワンカップというイメージを醸成していく予定です。

今回の販促コンペでも、これらの課題を解決できるアイデアを募集します。特にカップ酒のイメージ自体、ネガティブなものが多いため、そこを逆手に取るような企画やポジティブなイメージに変える企画を期待しています。

一昨年の協賛企業賞のアイデアを活用

近年実施している施策のひとつとして、一昨年に販促コンペの協賛企業を受賞した「FUN! CUP! キャンペーン」などがあります。本企画はInstagramの投稿を促したり、キュレーションメディアやインフルエンサーを活用したりと、若年層をターゲットにした企画を実施しました。今後はパッケージコラボなども考えています。

また、ワンカップの魅力として今後プロモーションに活用できるのではないと考えているのが、開封時の「パカッ」という音です。この動作が、物事を転換するスイッチとして情緒的な面を訴求できるではないかと社内でも考えており、ぜひ企画を考える上でのヒントにしていただければと思います。

企画を制作する上での注意点として、未成年者の飲酒や過剰な飲酒を助長する企画は避けてください。また、飲み方の提案などは問題ありませんが、ロングセラーブランドとして継承していくべき、味、形状、イメージカラーなど根本的な部分を変えることはNGです。

 

大関の課題詳細ページはこちら
第11回販促コンペ公式サイトはこちら