【前回】「#SXSW2019 日本から世界に挑む!日系企業出展事例⑤:バンダイナムコスタジオ、バンダイ」はこちら
今回は、SXSWインタラクティブ部門のトレードショーに出展した日系企業の中から、電通を紹介する。
電通
価値が定かではない4品が未来にイノベーションを起こす
電通は、活用分野の異なる4作品の展示を行った。共通点はいずれも斬新なアイデアであること。同社の出展コンセプトは「Pointless Brings Progress.」(価値が定かでないモノが、未来を連れてくる)で、現代の価値観にとらわれず、将来的にイノベーションを起こすというメッセージが込められている。
展示を行った作品は、「HANKOHAN(ハンコハン)」「FATHER’S NURSING ASSISTANT(ファーザーズ・ナーシング・アシスタント)」「RETHINKING TOBACCO(リシンキング・タバコ)」「SUSHI SINGULARITY(スシ・シンギュラリティ)」の4つ。
「HANKOHAN」は、顔の認識技術を使って個人のオリジナル判子をつくり、押した判子をAR空間上で見ると、顔が浮き出てくるというもの。名刺に「HANKOHAN」を捺印することで、顔を覚えてもらいやすいというメリットがある。
「FATHER’S NURSING ASSISTANT」は、乳児の授乳や寝かしつけを、父親も母親と同じように行えるようにするウェアラブルデバイス。これにより、母親に偏りがちな授乳や寝かしつけも分担できるようになるという。
「RETHINKING TOBACCO」は、植物のタバコを媒介させることで、これまで不可能とされていた異科間の接ぎ木を実現するバイオテクノロジーのプロジェクト。タバコを介してゲノム編集などの技術を植物に応用することで、砂漠などの生育が困難とされてきた土地でも、新たに農作物が育つ可能性が生まれる。
「SUSHI SINGULARITY」は、“食”をデータ化することで、進化した“食”、そしてまだ人類が味わったことのない食体験を生み出すことを目指している。データ化した塩味、甘味、酸味、苦味、旨味などを3Dプリンターで食べられる素材に印刷すれば、データ化した“食”ができるのではないかという発想から始まったプロジェクトだ。
電通 第3CRプランニング局 アート・ディレクター/OPEN MEALSファウンダーの榊 良祐 氏は「“食”をデータ化してインターネットにつなげれば、2つの大きなインパクトが起きる」という。
ひとつは、“食”がオンライン上で世界中の人々によって共有、編集されることで、新たな“食”が次々に誕生するようになること。もうひとつは、個人のDNAなどから導き出した不足しがちな栄養素と“食”のデータを紐づけることで、個人に最適化された健康食を提供できるようになることだ。OPEN MEALSは、2020年に最先端のテクノロジーと料理人の技を融合し新たな食体験を提供するレストランの開店を目指しているという。
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