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「PRアワードグランプリ」エントリー開始 審査方法やカテゴリーの変更も

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今年のPRアワード カテゴリーの変更点

—カテゴリーも少し変更されているとうかがっています。

昨年まではその活動のメイン領域がどこだったのかをしっかり宣言してもらうことを目的に、大きなくくりとして「コーポレート・コミュニケーション」「マーケティング・コミュニケーション」「ソーシャル・コミュニケーション(社会)」「インターナル・コミュニケーション」「調査・研究」という5部門を設定していました。

ただし、審査自体はそのカテゴリーの仕切りを外し、全エントリーの中での基本点を背景に上位のものを選出していきました。ただこの方式だとインターナル部門や調査・研究部門などは他のカテゴリーに対してどうしても地味に見えてしまうし、成果も短期的には出しづらいところがあります。先に申し上げた「将来的なPR業界が目指すべき方向性」といったところを提示するには、設定したカテゴリー内での評価基準バランスを変えながら、それぞれの事例を評価していくことが必要だと強く感じました。

すべてのエントリーの中からより良きものを選出するという指針は変わりませんが、カテゴリーごとの特殊性を加味しつつ、部門ごとに特筆すべきエントリーを今年はしっかり評価していければと考えています。

今回のカテゴリーは4つにまとめ、「コーポレート・コミュニケーション」と「マーケティング・コミュニケーション」は変わらず、そして昨年設定していた「ソーシャル・コミュニケーション」をより具体的にCSRやCSVを目的とした案件を対象に絞り込むため「ソーシャルグッド」のカテゴリーに変更しました。

また「インターナル・コミュニケーション」や「調査・研究」部門は少し評価基準のバランスも異なるものと想定し、「その他」のカテゴリーを設定しましたのでこちらにエントリーしていただければと思っています。

ちなみに暫定ではありますが、各カテゴリーでゴールド1点、シルバー2点、ブロンズ3点程度を選出し、各部門ゴールドの中からグランプリを決定するといった段取りを考えています。ただし、各カテゴリーにおける受賞数を確定しているわけではないので、ゴールドが2点になる、反対にゴールドが選出されないカテゴリーも出てくるということもあるでしょう。

アワード狙いのエントリーは通用しない

—アワードへの入賞を狙ったエントリーというのもあるのでしょうか。

私はカンヌライオンズをはじめ、海外アワードの審査員なども経験させていただいていますが、海外アワードでは、そもそもそういう仕立てで実行されているエントリーなども確かに見かけます。ただ以前の「ただ単にアワードを取りたい」という、クライアントよりも広告会社などの現場的指向でエントリーされているものは減っていると思います。

逆にクライアントとともに、「この海外アワードで賞を取ることをきっかけにコミュニケーションをさらに広げていく」という形でエントリーするものは徐々に増えていっているのではないでしょうか。これは賞自体を社会との情報接点として設定しているわけで、これも一つのコミュニケーション戦略といえるでしょう。

特にコミュニケーション業界で名を知らしめ、有能なクリエーターやPRパーソンと協働するチャンスを広げることをクライアントが目的としていれば、それも理にかなっていると思います。また審査員の目も鋭くなってきているので、ストーリーに無理があればそれはきちんとフィルター機能が働き、それらは排除されるステージになっていると思いますので安心していただきたいですね。

次ページ 「評価基準を知れば社会の見方を理解できる」へ続く