—『未来の授業 私たちのSDGs探究BOOK』はどんな本ですか?
SDGsで掲げられた目標を眺めているだけでは、なかなか自分に関係があることとして捉えるのは難しいので、少しでも身近なものとして感じられるように、日本でも起きている課題や取り組みについて紹介しながら、SDGsについての理解も深まるようなつくりにしています。
—どんな社会課題を本で取り上げているのでしょうか?
「日本では6人に1人が貧しい生活をしている」「日本は雨がたくさん降るのに、将来は水不足?」「日本では古くなった橋やトンネルがどんどん増える?」など、日本の身近な問題を切り口としています。
例えば「必要な食べ物を日本人がどんどん捨てている?」という項目では、日本の食料自給率が先進国の中でも最低ランクの37%という事実と、一方でまだ食べられる食品が年間約643万トンも廃棄されていることに触れています。限りある食料資源を世界中のすべての人が手に入れられる仕組みが必要であること、SDGsの「飢餓をゼロに」「海の豊かさを守ろう」「陸の豊かさも守ろう」といった目標と関係が深いことについても、わかるようにしています。
「考えてみよう」というコーナーも設けました。「日本の食べ物、世界から輸入した食べ物にはどんなものがあるでしょうか?」「世界の人口増加の推移と、食料生産の推移を関連づけてみよう」「限りある食料資源を保ちつつ、世界の食糧不足を解決するにはどうすればいいのでしょうか?」などと問いかけ、議論が生まれるきっかけづくりをしています。本書を読んだ方が、未来社会を想像するだけでなく、「何か始めなくては」「今から何ができるだろうか?」という気持ちがわくことを狙っています。
—事例も掲載されています。
ホームレス状態を生み出さないための支援活動、まちのゴミをゼロにする活動、空き店舗ばかりになったシャッター街に人を呼び戻す活動など、日本中で始まっている新しいチャレンジを紹介しています。各地域ですでに実践されている具体的な活動について知ると、「自分ならこんなことができるんじゃないか」といったアイデアが生まれやすいと思います。
—協会・団体の動きだけでなく、SDGsに積極的に取り組む企業についても書かれています。
水と空気だけを使う自然にやさしいグリーンエアコンに取り組むパナソニックや、循環型のテーマパークを目指しているアドベンチャーワールドなど、企業がどのような社会課題に目を向け、どのような思いで向き合っているのかについて取り上げています。活動の内容を知るだけで、企業に対する見え方も変わってくるかもしれません。事業を継続的に行うためには、企業もSDGsに取り組んでいる流れがつかめると思います。
2019年6月に、グランフロント大阪でSDGsに関するイベントを開催していて(主催:一般社団法人 大阪青年会議所、株式会社宣伝会議)、本書で掲載した企業が体験ブースやワークショップを行っています。「SDGsこどもサミット」と題して、世界中の人たちが幸せになるためのアイデアをこどもたちが考えて発表する場も設けました。そこで出たアイデアは、G20大阪サミットのレセプション会場でパネル展示もしていて、その様子も本書でお届けしています。
—どんな人に読んでもらいたいですか?
小学校高学年から理解いただける内容ですが、中学校、高校の先生からも、本書を「探究学習の導入で使いたい」「教師向けのSDGs実践指導書でもある」という声をもらっています。また企業が事業とSDGsのつながりを見つけ、持続可能な未来を育むためのヒントになればと思います。
『未来の授業 私たちのSDGs探究BOOK』
定価:本体1800円+税
監修/佐藤真久
編集協力/認定NPO法人ETIC.
発行/宣伝会議
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