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磯島拓矢氏と下東史明氏が対談 第117期「コピーライター養成講座」基礎コース開講に

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10月19日、宣伝会議「コピーライター養成講座」基礎コース 東京教室の開講式が開催された。「コピーライター養成講座」は社会人・学生などを対象に、半年間でコピーライティングの技術を習得できる通学制の講座。1957年に開校し、今年で62年目を迎える。また今回、開講した東京教室は今期で117期目となる。

開講式では、コピーライターの磯島拓矢氏(電通)と下東史明氏(博報堂)による特別対談を実施。長年講師をしている両名の対談では、講座で学んでおくべきこと、コピーを書く際のポイント、さらにはコピーライターの未来まで話が及んだ。

当日は平日クラス・土曜クラスの受講生約250名が来場した。

対談の中でも、特に受講生の関心を集めたのが、コピーライターとして最前線で活躍する2名のコピーライティングの方法論だ。例えば、磯島氏はコピーを書く際の言葉選びについて、自身が手掛けた旭化成の企業広告のコピー「昨日まで世界になかったものを。」を例に解説。

「旭化成の企業広告では、グローバルな会社であることを表明することが求められていた。その際「世界」という言葉が、それを最も端的に表せるが、そこに、いわゆる企業広告っぽい『未来』とか『明日』といった単語が並んでしまうと現実味のないコピーになってしまう。『昨日まで世界になかった』という一見持って回った言い方の方がリアリティを持って企業の実態を伝えられると考えた。奇をてらった言葉を使う必要はないけれど、組み合わせはいつも意識している」(磯島氏)。

電通の磯島拓矢氏。

一方、これまでにカルピスウォーターやアサヒグループ食品などの仕事を手掛けてきた下東氏からは、自身の発想のプロセスについて説明があった。「コピーを書くときには、そこにきちんと理屈があるのか、そしてそこからの言語表現が正しいのかを意識している。コピーライティングの技術というものがあるとすれば、それは『考える道筋を見つける』技術だと言えると思う。そこで、よいコピーが書けたときには、どういう道筋でそのコピーになったのか振り返って考えるようにすると、再現性が生まれると思う」と話した。

博報堂の下東史明氏。

対談の最後に、磯島氏からこれからコピーライティングを学ぶ受講生に向けて「よいコピーを書くために、講座を受講している仲間が書いたコピーやたくさんの広告に触れて、自分がどういうものに心動かされるのかを見つけてほしい」と締めくくった。

第117期 宣伝会議「コピーライター養成講座」基礎コース 東京教室は、これから4月11日まで全40回の講義を実施。講義には、谷山雅計氏(谷山広告)や山崎隆明氏(ワトソンクリック)、細田高広氏(TBWA\HAKUHODO)をはじめトップクリエイターが登場予定。また、本養成講座は全国で展開しており、10月26日には大阪教室、2020年3月28日には札幌・金沢教室、5月30日には名古屋教室が開講の予定だ。