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〜「なぜ、自分もみんなも、こういう面白い問題が好きなんだろう?」

2010年の夏。故郷の佐賀空港10周年イベントで講演を頼まれた。空港でのトークらしく、タイトルは「アイデアはどこへ飛んでもいい」。幅広く面白いことを企画していく、そんなことを喋る回だったが、普通に始めてもつまらない。せっかくだからと冒頭で問題を投げかけてみた。

出したのは、クリエーティブテストと呼ばれる、答えのない問題。

その問題自体は、今日これから紹介する中に含まれているのでここでは明かさないが(後半に登場する3問です)、これが…超が付くくらい盛り上がった。子どもが手を挙げて名回答を披露すれば、会場は拍手に包まれ、それにつられておじいさんも手を挙げる。おかげでツカミはOK。

「これはコピーライターやCMプランナーになるために、社内で出される選抜試験で、こういう問題をいい感じで解いた人が、クリエーティブ局と言われる広告を企画立案する部署へ配属されるんですよー」、と言って、講演パートへとなだれ込み、僕が作った広告を紹介したのだが、話しつつ、頭に浮かんでいたのがこの冒頭のセリフだった。

「なぜ、自分もみんなも、こういう面白い問題が好きなんだろう?」

ステレオタイプな学校の試験と違う、好奇心をくすぐられ、想像力を掻き立てられる問題。これを改編し、その後、学校現場や企業研修でも使える「変な宿題」プロジェクトを立ち上げることになるのだが、この講演会から、変な宿題を始めるまでに、実はかなり時間が空いている。その間何をしていたかというと、自分の頭に浮かんだこの問いに自ら答えるべく、個人的なリサーチを敢行していた。これはいいな、面白いな、クリエーティブだな、と思う自分の「ストライクゾーン」に入る授業や課題や宿題を収集するリサーチ。これを集めれば、きっと、何かがわかるのではないかと。

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倉成英俊 (Creative Project Base 代表取締役/ アクティブラーニングこんなのどうだろう研究所所長)
倉成英俊 (Creative Project Base 代表取締役/ アクティブラーニングこんなのどうだろう研究所所長)

2000年電通入社、クリエーティブ局配属後、多数の広告を制作。2005年に電通のCSR活動「広告小学校」設立に関わった頃から教育に携わり、数々の学校で講師を務めながら好奇心と発想力を育む「変な宿題」を構想する。2014年、電通社員の“B面”を生かしたオルタナティブアプローチを行う社内組織「電通Bチーム」を設立。2015年に教育事業として「アクティブラーニングこんなのどうだろう研究所」を10人の社員と開始。以後、独自プログラムで100以上の授業や企業研修を実施。2020年「変な宿題」がグッドデザイン賞、肥前の藩校を復活させた「弘道館2」がキッズデザイン賞を受賞。

倉成英俊 (Creative Project Base 代表取締役/ アクティブラーニングこんなのどうだろう研究所所長)

2000年電通入社、クリエーティブ局配属後、多数の広告を制作。2005年に電通のCSR活動「広告小学校」設立に関わった頃から教育に携わり、数々の学校で講師を務めながら好奇心と発想力を育む「変な宿題」を構想する。2014年、電通社員の“B面”を生かしたオルタナティブアプローチを行う社内組織「電通Bチーム」を設立。2015年に教育事業として「アクティブラーニングこんなのどうだろう研究所」を10人の社員と開始。以後、独自プログラムで100以上の授業や企業研修を実施。2020年「変な宿題」がグッドデザイン賞、肥前の藩校を復活させた「弘道館2」がキッズデザイン賞を受賞。

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