顧客ニーズに合わせて変化し続けてきたコンビニは、ウィズコロナ時代にどう対応するのか

【前回コラム】「超高齢化社会にコンビニはどう立ち向かう?新たな役割の登場で広がる可能性」はこちら

変わる来客の流れ コンビニ24時間営業の是非

年に数回、東京のベットタウンの駅前立地の違うコンビニチェーン2店舗で深夜勤務をさせて頂いている。私がコンビニ店長だったバブル末期の1990年あたりには月の半分は様々な店舗で深夜勤務をしていたが、この30年で全く来客の流れは変わってしまったと感じている。

夜間閉店を実施する店舗。

今ではコンプライアンス上、不可能だとも思われる「24時間戦えますか」のテレビCMが頻繁に流れていたバブル期の大都市圏では、終電前後には酔客や仕事帰り客がひっきりなしのレジ対応となっていた。しかし今は夕方から満遍なくの来店で、当時のようなラッシュになる店は減っているのは間違いない。

またアルバイトには、バンドなど夢を追う若いフリーター、車のローンを払うために働く大学生なども集まり、深夜コンビニの灯りは若者文化の象徴だった。今は、終電後ぱたりと来客が無くなる店も増えてきて、24時間営業の必要性が人手不足や経営効率上の問題でクローズアップされてきた。

ただし、深夜における配送や店内の清掃、納品の整理などは効率的ではあることと、コロナ禍により有効求人倍率が下がっていて、最低自給に近いコンビニのアルバイト雇用は回復するという皮肉な状況にもあり、コンビニの夜間閉店の流れは一時ストップしている状況ともなっている。

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渡辺 広明(マーケティングアナリスト やらまいかマーケティング 代表取締役社長)
渡辺 広明(マーケティングアナリスト やらまいかマーケティング 代表取締役社長)

静岡県出身。大学卒業後の1990年ローソンに入社。横浜地区の店舗で店長を務めた後、バイヤーとして22年間、メーカーのマーケターとして7年間従事。その間に約600種類の商品開発を手掛ける。2012年からpdcで2年間勤務。その後TBCグループのインセルを経て2019年3月より現職。フジテレビ『ホンマでっか!TV』やNHKラジオ『すっぴん』フジテレビ『Live News α』など、流通ジャーナリストとして各種メディアで活動。近著に『コンビニが日本から消えたなら』(KKベストセラーズ)。

渡辺 広明(マーケティングアナリスト やらまいかマーケティング 代表取締役社長)

静岡県出身。大学卒業後の1990年ローソンに入社。横浜地区の店舗で店長を務めた後、バイヤーとして22年間、メーカーのマーケターとして7年間従事。その間に約600種類の商品開発を手掛ける。2012年からpdcで2年間勤務。その後TBCグループのインセルを経て2019年3月より現職。フジテレビ『ホンマでっか!TV』やNHKラジオ『すっぴん』フジテレビ『Live News α』など、流通ジャーナリストとして各種メディアで活動。近著に『コンビニが日本から消えたなら』(KKベストセラーズ)。

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