コラム

米国マーケティング業界、トップランナーに聞く。

コロナ禍のアメリカで「ホリデー商戦」スタート 菓子メーカーはデジタルシフトで商機を掴む

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【前回コラム】「Arby’sの秀逸なリアルタイムマーケティングの裏側 Part2 ソーシャルリスニングから生まれたヒット商品」はこちら

10月末日のハロウィンが終わり11月の声を聞くや否や、アメリカは1年を締めくくるホリデーシーズン(Holiday Season)の到来です。新型コロナウィルスの影響で、多くの人が2020年のほとんどを、友人や家族に会わずに過ごしています。

アメリカの主要なホリデーイベントは、伝統的に大規模な人の集まりや旅行を伴い、年の終わりに近づくにつれてその規模も増していきます。10月31日のハロウィンに始まり、続く11月26日のサンクスギビング(感謝祭)、そして最終ラウンドが12月のクリスマスにあたります。

新型コロナの第二波が急増し、イベントや伝統行事に触れられないストレスを解消するため、米国内の生活者と企業は、このホリデーシーズンをどうにか楽しみ、盛り上げようと模索しています。さて今年のホリデー商戦はいかなることに?

大規模イベントの規制でお酒や食品の消費が落ち込み

2019年のハロウィンは木曜日で次の日が学校の登校日であったため、子どもたちは就寝のために早い時間に自宅に帰らなければなりませんでした。2020年はハロウィンが土曜日に当たるため、それに気づいた子どもたちは、翌年のハロウィンに向けてワクワクしていたはずです。

今年は就寝時間を気にすることなく、夜ふかししてキャンディ探しにいくのを両親に止められる心配もない楽しいハロウィンになるはずでした。しかし、このパンデミック騒動により、ハロウィンは、多くの人の手に触れられたキャンディボックスに手を入れるという、とても恐ろしい行事になってしまいました。

私の家では、例年通り黒い猫の器に個包装のお菓子を入れて玄関に置き、夜中じゅう近所の子どもたちを歓迎しました。しかし、結果的に誰も「Trick-or-Treat」(お化けの格好をしてドアや軒先に脅しに来ては、お菓子をねだっていくトリック・オア・トリート)にはやって来ませんでした。お母さんたちに止められたのでしょう。

この状況に失望し、恐怖を感じたのは、アメリカの子どもたちだけではありません。お酒や食品の購買がかなり落ちたことで、特にこのホリデーシーズンに1年の半分以上の売上を見込んでいる菓子メーカーなどは大きな痛手になったと思います。消費が減少した理由は、クラスター対策のため大規模な仮装パーティーや週末の騒ぎなどハロウィン関連のイベントが、多くの市町村で適切なガイドラインにより規制されたことです。

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