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キレイモがTikTokで未開拓層の興味喚起に成功。8万人が参加した「いいね割」チャレンジとは

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ヴィエリスが展開する全身脱毛サロン「キレイモ」は、2020年8月9日から10月8日まで、TikTokを活用したキャンペーン「#キレイモいいね割チャレンジ」を実施した。TikTokで人気の楽曲「ポケットからきゅんです!」のアレンジバージョンに合わせて踊る動画をハッシュタグ付きで投稿すると、そこについた「いいね」の数に応じて割引を受けられるというもの。この特典を中心に、TGC teen出演権などターゲットの参加意欲を後押しするインセンティブも用意した。結果、実施前の予想を大きく上回り、ハッシュタグチャレンジ参加数8万人、総視聴数2億回超えを達成した。この施策について、ヴィエリス広報部 部長 須田洋輔氏とエイチジェイ 取締役 杉山貴昭氏に聞いた。

 

低年齢化が進む脱毛業界 将来を見据えた潜在顧客の認知獲得にはTikTokの活用が最適

—まずはお二人の仕事内容について教えていただけますか。

須田:私は広報担当として、広告以外の分野で外部企業と協力する際の窓口を担当しています。広告会社や芸能事務所とのネットワークを活用して、広報やプロモーション施策の企画につながる機会を探しながら、そこからさまざまな案件を進めています。エイチジェイさんとは当社創業前からプロモーションのサポートを受けていました。年々、事業を多角化されていて、いつか大きなプロジェクトを実施したいと思い続けてきたのですが、今回ようやく実現することができました。

杉山:エイチジェイは「女子高生ミスコン」や「男子高生ミスターコン」などのオーディション事業、「egg」「nuts」「TEENS」などのメディア事業、「TGCteen」などのイベント事業、上記オーディション、メディア、イベントなどを駆使した広告代理店事業など若年層向けの施策に強みを持つ会社です。私はクライアントにプロモーションの提案を行うほか、当社が手掛けている若年層向けのカラーコンタクトレンズやコスメなどの商品プロデュースも担当しています。

—今回の施策を行うことになったのは、どのような課題感からだったのでしょうか。その課題を受けて、エイチジェイさんはどのような提案をされたかもお聞かせください。

須田:近年、脱毛業界では顧客の低年齢化が進んでいます。従来、全身脱毛といえば大人になってからするもの、お金がかかるものというイメージがありました。それが今は脱毛サロンの数も増え、サービスや価格の競争も激しくなり、結果としてターゲット層も拡大し実際のお客さまの年齢も下がってきた形です。当社は幅広い世代に認知されていながらも、30代よりも18歳から24歳くらいまでの認知が高く、実際の顧客層でも同様でした。しかし、立ち上げから6年が経過し、従来の顧客も歳を重ねていることもあり、新たな顧客拡大を狙い、もう一度若年層への認知と満足度を高める施策を必要としていました。

また、お客さまがサロンを選ぶ際の情報もまた急激に増加しています。Webの検索で見つかる情報も玉石混交といった状態です。その中で私たちは明朗会計とわかりやすいサービスを謳っていますが、あふれる情報の是非を論じて「私たちだけは正しい」と主張するよりも、そもそも「キレイモ」という名前を知ってもらうことを重視しました。

今後、新規顧客となりうる方々へ向けて、実際の来店は数年後かもしれませんが、脱毛しようと思ったときに最初に思い出してもらえる状況をつくりたいと考えました。ですので、今回のキャンペーンで未開拓層の認知を獲得し、定期的に実施している認知度調査においても、若年層から1位を獲得できるようにしたいという狙いがありました。

杉山:私たちから提案したのは、これまで開拓できなかった若年層の認知獲得のために何を活用するかというところでした。彼らに向けた施策にはSNSを使うことは必須です。当社でヒアリングした結果でも、アカウントを持ち、毎日見るプラットフォームの1つとしてTikTokの名前があがりました。

TikTokを選んだのは、TikTokではハッシュタグチャレンジのように個人から拡散させるときに最適だと考えたからです。さらに、今回はハッシュタグチャレンジに加えて、当社が手掛けている「TGC teen」、「女子高生ミスコン」、「男子高生ミスターコン」「egg」「TEENS」などとも連携させてより拡散できるように設計しました。

 

インセンティブも工夫し、ターゲットだけではなく幅広い層へ参加を促す

—キャンペーンの概要を教えていただけますか。

須田:「#キレイモいいね割チャレンジ」というタイトル通りで、肝となるのは「いいね」の数だけ割引特典が増えることです。おおよそ1いいね当たり100円が料金から割引されます。通常のキャンペーンだと割引率の高い方だけを適用することが多いのですが、この割引は、別のキャンペーンとの併用も可能としました。キャンペーンの割引しか適用されないとせっかく頑張って「いいね」を集めたのに、その努力を無駄に感じてしまう方もいらっしゃると考えたからです。

そして、すでにキレイモで全身脱毛を体験済みの方や脱毛サロンへ行くにはまだ早いと思う方にもキャンペーンに参加いただけるように、TGC teenやWeb CMの出演権、ファッション系ECサイト「GRL(グレイル)」のコーディネートプレゼントやキャッシュレス決済のポイント付与もインセンティブとして用意しました。

TikTok For Businessでも初の「いいね割」、既存の流行曲をアレンジしたことも成功の要因に

—今回の企画を準備している段階で成功の予感のようなものはありましたか。また、TikTokのクリッカブルスタンプを活用されていますが、実際に使用した感想は。

須田:成功するかどうかはやってみないとわからないと思っていましたが、「いいね」の数で割引をするキャンペーンはTikTok For Businessさんでも初めてと聞いたので、「初めて」というワードにワクワクしたのを覚えています。

TikTok上の画面からワンタップで外部のキャンペーンページに飛ぶことができるクリッカブルスタンプのおかげで、遷移先のLPのPV数ものびましたし、キャンペーンの主旨を伝えるのに貢献したと感じています。動画のコメント欄にURLやキャンペーン概要を記入しなくても良いので投稿しやすさにもつながったと思います。

杉山:今回の成功の要因は選曲がポイントだったと思います。キャンペーンのために新しく曲をつくって、拡散させるのは難易度が高いです。ですが、今回は「ポケットからきゅんです!」という、TikTok発のヒットソングとして、社会現象になるほどまで流行っていた曲をアレンジして使わせてもらえたのは一番重要でした。

TikTok For Businessさんの担当者に交渉してもらって、楽曲の作者に許可をもらいました。そこが実現しなければ、拡散や参加者数にも影響があったと思います。今回の施策はTikTok For Businessさんとしても、TikTok内で流行っている曲を使って、ユーザーにより届きやすいキャンペーンを展開するための、先駆け的なケースになっていると聞いています。

ハッシュタグチャレンジはエイチジェイとしても初めての取り組みで、TikTok For Businessさんには投稿されやすい動画の特徴やまねしやすい、広がりやすい施策やブランドエフェクトの使い方などについてアドバイスをいただき、助かりました。

 
—効果をどのようにとらえていますか。

須田:期待以上の結果が出ていると感じています。

杉山:もともと想定していた参加数はキャンペーン開始から2日くらいで達成してしまい、最終的にはハッシュタグチャレンジ参加数は8万人を達成しました。

須田:いいスタートを切ったので、より高い目標を目指そうと思うようになれました。最終的な8万件という数字も自然に伸びたわけではなく、2カ月の期間中、いろいろなポイントで施策を打ちました。一番良かったのは女子高生ミスコンと男子高生ミスターコンでした。

杉山:コンテストでベスト500の審査基準に「いいね割」チャレンジを組み込んだことにより、コンテスト参加者とその応援をする人たちから、より拡散を生むことができました。

須田:見本の動画ではテレビCMキャラクターの渡辺直美さんと千鳥さんにも参加していただきました。実は、今回の企画ではタレント起用による効果はあまり考えていませんでした。ただ、キレイモとしての取り組みであることをより明確に打ち出し、プロモーションの統一感を維持する目的で協力していただきました。いざ出ていただくとクオリティの高い動画に仕上がっていました。また、千鳥さんをTikTokで見る機会もそれほどないので、他のプラットフォームでも話題になるなど、予想を超える効果がありました。

反応としては、「学生でも割引は使えますか。」といった問い合わせがあり、しっかりキャンペーンのメッセージが届いていることを感じました。

また、社長も含め北海道から沖縄まで各店舗のスタッフも動画を投稿し、キャンペーンに参加しました。投稿には必ずお店の名前を入れるようにして、それをきっかけに来店したり、興味を持ったりしてもらうことも期待しました。

—今後の展望を聞かせてください。

須田:10代における”行ってみたい脱毛サロン”1位を目指していますが、今回のキャンペーン単体でそれを実現できるとは思っていません。ここをスタートラインに、年間を通したキャンペーンを展開しながら目標を達成したいと考えています。

今回、ブランドとしてTikTokだけではなく他のプラットフォームの運用も企画と方向性を合わせて運用しました。この流れを単発で終わらせるのではなく、うまく活用したいと思っています。脱毛業界は7月がピークで、5月から7月に最も需要が高まるので、次回は春にスタートするキャンペーンを展開したいですね。

総視聴回数2億回を超えたのは、想定を大きく上回りました。振り返るとエイチジェイさん、TikTok For Businessさんのサポートを受け、ターゲットが参加しやすい企画を立て、拡散を促す準備ができたことがポイントだったと思います。


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TikTok For Business Japan

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