オンラインスピーチの正解は “三密回避”が分かる背景×自分を大きく見せること

【前回コラム】「ハリス次期米副大統領がみせた 多様な人種をも魅了する「勝利宣言」スピーチ」はこちら

コロナ禍で新たな現実に直面しながら試行錯誤した2020年。それは個人も企業も、そして世界中もがそうだった。

記者会見や大掛かりなプレゼン、キーノートスピーチなどの方法も大きく様変わりした。中でも最重要ポイントが、ソーシャルディスタンスを保つこと。日本的にいうと「三密を避ける」ことだ。

マーク・ベニオフ氏のお手本「パワー・スピーチ」

昨年はオンライン上で様々な会見やプレゼン、キーノートスピーチを見てきたが、ベスト・キーノートスピーチに出会ったのは12月2日のことだった。それは世界最大級のビジネスイベント「Dreamforce(ドリームフォース)2020」でのこと。セールスフォース・ドットコム CEOのマーク・ベニオフ氏のキーノートスピーチだ。

彼のスピーチの仕方だけでなく、その環境設定の配慮に至るまで、見事な「完全三密回避」だった。それは、コロナ禍におけるニューノーマル対応であり、企業として社会および社員に対する基本姿勢が見て分かる、お手本的なスピーチだった。

ニューノーマルなスピーチのポイント

それでは、このスピーチをもとに、ニューノーマルなスピーチにおける3つのポイントを紹介しよう。

➀密のない環境

会場はサンフランシスコのセールスフォース・ドットコムの本社にあるセールスフォース・パーク。完全野外で、特別なステージを設営しているわけでもない。背景は公園の木々。仕切りもなければ、演台もなし。当然天井もないので、密になることは一切ない環境が保たれていた。

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日野江都子(企業ブランディング・プロデューサー/ 国際イメージコンサルタント)
日野江都子(企業ブランディング・プロデューサー/ 国際イメージコンサルタント)

東京生まれ、ニューヨーク在住。フリーランスを経て、2004年、ニューヨークでリアル コスモポリタンを設立。日欧米亜合わせ数千人のハイプロファイリング・クライアント(日系企業や外資企業日本法人の経営層、政治家、財界人、セレブリティーなど)の包括的なブランディングを手がけてきた。施策提案など総合的なコンサルティングを実施し、高い評価を得ている。主な著書『仕事力をアップする身だしなみ 40のルール』(日本経済新聞出版社) 、『Premium Image Management for Men』DVD監修(SONY PCL)、『NY流 魅せる外見のルール』(秀和システム) など。

日野江都子(企業ブランディング・プロデューサー/ 国際イメージコンサルタント)

東京生まれ、ニューヨーク在住。フリーランスを経て、2004年、ニューヨークでリアル コスモポリタンを設立。日欧米亜合わせ数千人のハイプロファイリング・クライアント(日系企業や外資企業日本法人の経営層、政治家、財界人、セレブリティーなど)の包括的なブランディングを手がけてきた。施策提案など総合的なコンサルティングを実施し、高い評価を得ている。主な著書『仕事力をアップする身だしなみ 40のルール』(日本経済新聞出版社) 、『Premium Image Management for Men』DVD監修(SONY PCL)、『NY流 魅せる外見のルール』(秀和システム) など。

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