【前回コラム】「8時間目:薩摩の「究極の選択問題」 vs 肥前の殿様参加型「無礼講ディスカッション」」はこちら
面白い話は大体、お茶飲んでる時から始まってる。今回もその類。
さらに言えば、自分も通えたかもしれない面白い学校の話を聞くといつも「自分が子どもの頃に教えて欲しかった!」となる。今回はその類、でもある。
2016年の秋だった。
「働き方のカンファレンスを立ち上げた人がいて、つないでいいですか?」と知人より。そしてお会いしたのが藤本あゆみさん。
働き方改革の波が起こった瞬間に、これは私がやらなくてはいけないことだと、まず虎ノ門ヒルズの600人入るホールを個人で押さえ、いろんな人を巻き込んでカンファレンスをいち早く開催、一般社団法人at Will Workを立ち上げた、すごい方である。
集合場所は、目黒のスタバ。その頃は朝からそこで人に会いつつ、色々仕事を捌いてから出社することが多かったから。
コーヒー片手に、その働き方カンファレンスのことを聞いているうちに、元気な人だなあ、面白い人だなあと、どんどん引き込まれ、逆につい色々聞いてみたくなってしまった。何なんだこの行動力は!?と思って。まだ会ったばかりなのに、こんなことを聞いた。
「藤本さんって、なんでこんな風になったんですか?なんの影響?」
ご両親の影響かな?と想像していたのだが、答えは違った。
「たぶん、通ってた学校の影響ですね。」
先生の影響とは聞いたことはあっても、学校の影響とは珍しい。へー、どんな?とさらに聞くと、これまた予想をはるかに超える答えが続々と出てきて、ますます盛り上がってしまった。
「変わってるんですよ、うちの学校。」
仕事は後回しにすればいいが、面白い話が聞けるチャンスは後ろにずらすと、人生の化学反応が遅れてしまうことになる。面白おかしく生きたい自分としては、それは、大罪。結局その日は、出社前に仕事を捌くどころか、昼までスタバにいることになった。
「例えば、象徴的なのは体育祭で。学年対抗なんですよ。」
「んんん?どういうことですか?」
「普通の学校では、学年が混ざって縦割りでチームに分かれて戦うと思うんですけど、うちの学校は、学年ごとにチームを組むんです。高1 vs 高2 vs 高3、みたいな。」

