自分たちにだけ都合のいい提案でコンペに敗北した話

【前回コラム】「戦略を持たずに戦ってコンペに敗北した話」はこちら

前回のコラムでは「戦略を持たずに戦うと負ける」という法則を紹介しました。

勝つためには、「自社の強みを活かす」ことは非常に有用な戦略のひとつと言えます。例えば

初回コラム

で紹介した事例では、我々は「売りの現場の知見がある」という強みを持っていて、クライアントもその強みを評価しており、非常に有利な戦いを展開できる状況でした。ところが、その強みを活かすゲームプランがバージョンアップされないまま、何度か繰り返されるうちにマンネリ化し、ついに競合他社に奪われるという結果につながったのでした。

サッカーなどスポーツにおいても、良い成績を残したチームが、同じメンバーで同じようなスタイルのプレーを維持し闘い続けても、翌年には思うように勝てなくなることがあります。ライバルチームから研究され、強みを潰されてしまうのです。

つまり、自社の強みを活かすことは勝ちパターンに持っていくための定石ではありますが、バージョンアップを怠り、使い方を誤ると「負ける法則」にハマる危険性があるのです。

一方的な「勝つための戦略」だけでは勝てないことも。

弱みを見せると奪われる

今回は、とあるメーカーの販促広告の話です。我々が多くの広告を取り扱っている状況で、そのメーカー内では競合他社を抑えて高いシェアを誇っていました。特にメディアの扱い額が大きかったのですが、昨今の顧客の購買行動の変化に伴い、背後ではデジタル領域の重要性が高まっていました。

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生駒達也( コピーライター/プランナー)
生駒達也( コピーライター/プランナー)

広告代理店にてコピーライターを経てクリエイティブディレクターに。これまでメーカー、インフラ、通販、自治体など様々なクライアントを担当。日経広告賞、ACC賞、毎日広告デザイン賞、TCC新人賞、ニューヨークフェスティバルなど広告賞各種受賞。近年は、従来からの広告クリエイティブにとどまらず、企業のコミュニケーション活動全般に携わる。今春フリーランスとなり、“あなたを応援する仲間でありたい”をコンセプトに「オーエンカンパニー」を立ち上げ。

生駒達也( コピーライター/プランナー)

広告代理店にてコピーライターを経てクリエイティブディレクターに。これまでメーカー、インフラ、通販、自治体など様々なクライアントを担当。日経広告賞、ACC賞、毎日広告デザイン賞、TCC新人賞、ニューヨークフェスティバルなど広告賞各種受賞。近年は、従来からの広告クリエイティブにとどまらず、企業のコミュニケーション活動全般に携わる。今春フリーランスとなり、“あなたを応援する仲間でありたい”をコンセプトに「オーエンカンパニー」を立ち上げ。

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