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カンヌライオンズ最終日、Film Lions、Titanium Lions、Glass:The Lion for Change、Sustainable Development Goals Lions、そしてGRANDPRIX FOR GOODの各部門の入賞作品が発表となった。

また特別賞として、Holding Company of the FestivalにWPPが、Network of the Festival にFCBが、Agency of the FestivalにAMV BBDOが選ばれた。

本年度は55か国から合計478名の審査員が参加し、53カ国で合計982のライオンが授与されたという。

FILM LIONS

※2,726のエントリーで3つのグランプリ他、ゴールド8、シルバー25、ブロンズ47。

・LACOSTE「CROCODILE INSIDE」（BETC + GENERAL POP + ICONOCLAST + ICONOCLAST PUBLISHING）
エディット・ピアフの名曲「愛の賛歌」が流れる中、激しく言い争う男女。すると、いつしか彼らの部屋の壁や天井が崩れ始め、二人のいる部屋が分断していく。どんどん崩れ落ちていくアパート。このまま別れるのかと思いきや、女性は振り返り、男性のいる建物のほうへと大きくジャンプする…。二人の心の中の葛藤をダイナミックに描いたディレクターは、バーバリーのブランドムービーで注目されたMEGAFORCE。メッセージは「LIFE IS A BEAUTIFUL SPORT」。

・NIKE／APPAREL AND SHOES「NIKE:YOU CAN’T STOP US」（WIEDEN + KENNEDY, ＋ PULSE FILMS）
2分割された画面に、2人のアスリートがまるで1枚の絵であるかのようにシームレスに動くCM。全体を通して24のスポーツで53人のアスリートが登場する。数か月にわたり、4000本ものスポーツ関連動画から選びぬいた映像に、角度や構図を検証した上で新たに撮影した画像を一部組み合わせたという。最後に出るメッセージ「You Can’t Stop Sports」（スポーツは止められない）は、「Sports」が「Us」に書き換えられる。

Titanium Lions

※196のエントリーでグランプリ他、7つのライオン。

・ESSITY　BODYFORM／LIBRESSE「#WOMBSTORIES」（AMV BBDO ＋ CHELSEA PICTURES ＋ PUBLICIS•POKE）※FILM LIONSも受賞。
Health & Wellness Lions、Film Craft Lionsに続き、最終日に、Titanium LionsとFILM LIONSのグランプリも受賞。ディレクターを務めたニーシャ・ガナトラは、テレビドラマシリーズでゴールデングローブ賞を受賞し、エミー賞にもノミネートされている。アーティストと一緒にアニメーションシーンを制作したのは、ロンドンのVFX会社Framestore。

Glass: The Lion for Change

※87エントリーでグランプリ他、ゴールド2、シルバー1、ブロンズ。

・STARBUCKS／COFFEE SERVICES 「I AM」（VMLY&R BRAZIL）
ブラジルで、トランスジェンダーの人々は自分の名前を変更するのに非常に苦労している。登録名の変更には費用がかかる上に、多くの官僚的な形式主義と偏見が伴う。飲み物を注文する人の名前をカップに書いているスターバックスでは、彼らをサポートするためにNGOと協力し、店舗を合法的に無料で名前を変更できる公証人事務所に変えて利用してもらった。

Sustainable Development Goals Lions

※736のエントリーでグランプリ他、ゴールド3、シルバー5、ブロンズ12。

・DOCONOMY 「THE 2030 CALCULATOR」（DOCONOMY+FARM++2050 Stockholm+ JUNGLE DESIGN +VACUUMLABS）

スウェーデンの「Doconomy」は、企業向けに、商品のカーボンフットプリント（二酸化炭素排出量）を迅速かつ正確に計算できるツール「2030 Calculator」の無料提供を開始。これまでカーボンフットプリントの計算は複雑で、コストや時間のかかるものだった。そのため、中小企業が行うのは難しかった。しかし、このツールが提供されたことで、地元の小さなブランドであっても簡単に活用でき、認知度と透明性を高める上での大きなサポートとなった。

GRANDPIX FOR GOOD

・PROPUESTA CÍVICA + REPORTERS SANS FRONTIERES／NGO TO PROTECT MEXICAN JOURNALIST「#STILLSPEAKINGUP DEEPTRUTH」（PUBLICIS MEXICO +PUBLICIS LATVIA+LATVIA ÁRBOL CINE+ EL MALL +KAREN GóMEZ NAVA +THE LIFT ）
メキシコでの汚職と麻薬取引の調査は、2007年以来120人以上のジャーナリストの命を奪っている。2017年に殺害されたハビエル・バルデス氏もその一人。3年後、人工知能を使ってハビエルを含む4人のジャーナリストのツイッターアカウントを復活。彼らは再び声を上げ始め、すべての人の言論の自由を要求。多くのジャーナリストやアクティビストがこのキャンペーンに賛同した。