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第3回「地域版SDGs調査」鳥取県が2年連続の1位、住民行動率でもトップ

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ブランド総合研究所は6月28日、住民目線による地域の持続性評価、悩みや不満、および幸福度や定住意欲度に関する「地域版SDGs調査」の結果を発表した。今回で3回目。

本調査は、住民視点での地域の持続性に関する課題を明らかにし、将来に向けて持続性を高めるために必要な施策や目標値設定に活用できる調査として設計。47都道府県の男女(15歳以上)を対象に、2021年5月1日~5日にかけて実施。調査はインターネット上で行い、全体で1万6450人の有効回答が得られた。

居住している都道府県に対して、①幸福度 ②満足度 ③愛着度 ④定住意欲度の基本指標4項目を調査。住民目線で地域の評価を数値化し、4指標の平均を「持続性指標」として算出した。他にも、SDGsの認知度のほか、居住する都道府県のSDGsの取り組みについての評価、社会や環境の持続性につながる行動、幸福度などの持続性と、それらの阻害要因である悩みや地域の課題など、合計142項目について回答を得た。

SDGs評価トップは2年連続で鳥取

「(あなたの居住する)都道府県は、他の都道府県と比べて、地域の持続性を高めるために社会や環境に配慮していると思いますか」という設問に対し、5段階で回答してもらった結果を、SDGs評価指数として算出。都道府県別で最もSDGs評価指数が高かったのは2年連続の首位となる鳥取県。およそ3割以上の人が同県の取り組みを評価している結果となった。2位以降は石川県、千葉県が続いた。

47都道府県の平均では、地域でのSDGsへの取り組みの理解が十分でないことも見えてきた。「よく取り組んでいる」「少し取り組んでいる」の回答は19.8%であった一方で、「全く取り組んでいない」「あまり取り組んでいない」の回答は28.5%。SDGsへの取り組みについて否定的な意見の方が多く聞かれた。

出所/ブランド総合研究所

持続につながる住民の行動率も鳥取がトップ、消費行動は宮崎が1位

環境や社会の持続につながる行動について計20項目の中から、実際に行動しているものを選んでもらった結果、平均が最も高かったのは、SDG評価トップの鳥取県。研究所は、同県をSDGs活動が最も進んでいる県と評価している。また次いで2位は宮崎県。消費に関する項目で持続的な行動をとっている人項目ではトップであった。

出所/ブランド総合研究所

具体的な行動の中で実行している人が最も多かったのは「エコバッグ」で55.0%、続いて「ゴミの分別」で52.9%、「節電・省エネ」が45.0%など環境行動が上位を占めた。

SDGsと幸福度の関連性

「(あなたの居住する)都道府県はSDGs達成のために積極的に取り組んでいると思いますか」との設問では、「よく取り組んでいる」と答えた人のうち70%以上が「とても幸せ」と答えた。これは「少し取り組んでいる」と答えた人の36.6%の約2倍。「取り組んでいない」などと答えた人の約3倍と、はるかに多い結果になった(図表①)。

また、社会や環境の持続につながる行動の項目を6つ以上取り組んでいると回答した人の38%が「とても幸せ」と回答したのに対し、「していない」を選んだ人は19%しか「とても幸せ」と答えていなかった(図表②)。

地域としても個人としても、SDGsに関連する環境や社会の持続性につながるような行動を多くとっている方が、幸福度を感じる結果となった。

図表①都道府県へのSDGs取り組み評価と幸福度の割合
出所/ブランド総合研究所

図表②社会や環境の持続につながる20の行動の実施数と幸福度の割合
出所/ブランド総合研究所