大塚製薬のカロリーメイトは、7月にWeb movie「夏がはじまる。」篇を公開した。カロリーメイトでは、2018年から部活に励む学生たちを応援する企画を夏に展開。本編はその最新作となる。

テニスや野球、バスケットボール、バレー、卓球、サッカーなど、さまざまな部活に一生懸命取り組む学生たち。2020年はそんな日常が突然止まってしまい、休校やインターハイなどの夏の大会中止というショッキングな出来事に悔しさを滲ませた。しかし、限られた日々の時間の中で、学生たちは立ち止まることなく自主練に励んできた。本作「夏がはじまる。」篇では、2年越しとなる夏の大会に向けて、一人で、チームのみんなで、”今”に向き合い続けた学生たちの「熱量が爆発する」瞬間をアニメーションで描いている。

「大塚製薬のカロリーメイトは頑張る学生たちを応援しているブランドです。この数年、夏は部活をテーマにコミュニケーションを行なっていますが、昨年の夏はコロナウイルスの影響で夏の大会が中止になったり、そもそも部活がいつも通り行えず、自主練になるなど大変な夏でした。その後、学校は再開し部活動も再開しましたが、元通りとはいきません。

そんな非日常が日常となった中で、1年間過ごして迎えた2021年の夏、制限はつくもののインターハイや甲子園などの夏の大会が2年ぶりに実施されることになりました。大人にとっては今年もやってきた夏ですが、彼ら彼女らにとってこの夏は、去年先輩たちが過ごせなかった夏であり、我慢して毎日練習してやっと迎える夏、頑張ってきた彼らの熱量が爆発する夏だと思います。そんな”2021年の夏の部活のオープニングムービー”を作りたいというコンセプトで企画が始まりました」と、この企画を手がけて4年目となるクリエイティブディレクター 小島翔太さん。

そんな熱量の爆発を表現するために、今回選ばれたのがアニメーションだ。実写よりももっともっと熱く爆発力があり、また制作しているアニメーターや監督はじめ、チームの熱量を指先からのせられるという理由から、今年は実写ではなく、アニメーションで企画することに。そして楽曲には、学生たちにとって等身大のアーティストである音楽プロデューサー、ボカロPのOrangestarさんを起用した。

「僕自身も部活で頑張りたい時に必ず聴いていた曲や見ていた動画があったので、このカロリーメイトの動画『夏がはじまる。』がそんなものになって欲しいと思いました。Orangestarさんに今回の企画の背景やコンセプトを丁寧にお伝えし、彼らの気持ちに寄り添った素晴らしい夏の楽曲を提供してくれました。歌唱を担当してくれた夏背さんとルワンさんの歌声も本当に素晴らしかったです」（小島さん）

また、今回の映像で特長的なのは、登場する部活ごとにアニメーションのタッチが変わること。「部活によってそれぞれ少しずつ違う青春の形をできるだけ丁寧に描きたい」と考え、複数名のアニメーターを起用したという。映像では、タッチの違うアニメーションがテンポのよい音楽に乗って、次々と展開されていく。ディレクターは、志賀匠さん。「結果的に絵柄の違う各アニメーターさんたちのそれぞれの青春の熱量が混ざり合った素晴らしいアニメーションになったと思います」（小島さん）。

公開直後から学生はもちろん、かつて部活をやっていた人たちの声がTwitterやTikTok、YouTubeなどにあがった。複数のアニメーターが1本の映像を合同で作るという作り方の珍しさもあり、参加したアーティストやアニメーターらが、この映像についてつぶやき、それがまた拡散されるというよい流れも生まれたという。

「何よりターゲットである部活生のみなさんの感謝や感動の声をたくさん聞くことができてうれしかったですね。普段こういう仕事をしていると施策の反響をSNSでチェックするのですが、SNSに書き込んでくれる人はほんの一部だということも同時に理解しています。ただ、その中でもこの企画はこれまで行なってきた施策と比べても、たくさんの学生たちにメッセージが届いていることを見ることができて、チームメンバーでYouTubeのコメント欄やTwitterの感想をずっと見てしまいました。“君たちに見て欲しくてこの動画を作ったんです！ありがとうございます！”と直接伝えたいような瞬間が何度もありました」（小島さん）。