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人口1000人の村のコンビニ、ドイツ建築賞に輝く

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徳島県・那賀町の木頭地区にあるコンビニエンスストア「未来コンビニ」が、ドイツの国際建築デザインアワード「アイコニック・アワーズ 2021:イノベーティブ・アーキテクチャー」の建築部門で「Winner」を受賞した。最高賞の「Best of Best」に次ぐ賞。

「未来コンビニ」外観。カフェスペースや、子ども向けの絵本を置いた読書スペースなども併設する。クリエイティブディレクションは鵜野澤啓祐氏

人口約1000人の木頭地区で「未来コンビニ」を運営するのは、KITO DESIGN HOLDINGSだ。代表の藤田恭嗣氏は木頭地区出身で、電子書籍取次大手メディアドゥを創業、上場させた人物。

「未来コンビニ」内観。商品棚は子どもや高齢者に配慮し、低めに設計している。建築・インテリアデザインはコクヨ、GEN設計が担当

「未来コンビニ」のある木頭地区・北川集落には商店がなく、最寄りのスーパーマーケットまで、車でも約1時間かかる環境だという。いわゆる「買い物難民」の解消と、周辺から同地区を訪れてもらうための目玉として「未来コンビニ」をオープンした。藤田氏はほかにも名産品である「木頭ゆず」の栽培・加工品販売会社や、キャンプ場の再生事業なども手がけている。

黄色いY字型(立体トラス構造)の柱は、ゆずの木がモチーフ。木頭地区は、日本で初めてゆずの接ぎ木に成功した場所でもあるという

「未来コンビニ」は世界三大デザイン賞の一つ独「レッド・ドット・デザイン・アワード 2021」リテールデザイン部門で最優秀賞にも輝いている。「アイコニック・アワーズ 2021」建築部門ではほかに、大林組、梓設計の「奈良県コンベンションセンター」、日本設計、三菱地所設計が「東京虎ノ門グローバルスクエア」などが「Winner」を獲得した。