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重要度高まる「コーポレートサイト」リニューアル準備と段取り

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長引くコロナ禍で、非接触でのコミュニケーションの重要性が増しています。自社のコーポレートサイトを見直してみるのも一策です。しかし、実際にサイトを刷新するとなると一筋縄ではいきません。そこで、制作効率改善のためのガイドライン提供等を行っている、Interactive Communication Expertsの岡田行正氏に「オリエン前の準備」「外部パートナー探し」「基本のスケジュール」「見積のとり方」「作業範囲を決める」について聞きました。
※本記事は9月1日発売『広報会議』10月号から一部抜粋しお届けします。

オリエン前の準備

サイト制作の企画から運用まで、一貫して大事なのはコーポレートサイトの「目的」「役割」。現状の経営課題からコーポレートサイトで何を解決したいのか可視化しましょう。それをまとめたものがオリエン資料になります。中長期経営計画やパーパスの策定など、会社全体の課題が浮き彫りになるタイミングで、リニューアルを進めるのも手です。サイトのデザインが古いなどがリニューアルのきっかけの場合もありますが、サイト改変自体を目的にせず、大きなゴールを見据えてみてください。立ち上げ当初、コーポレートサイトは「会社のパンフレット代わり」だったかもしれませんが、しっかりと運用しながら「オンライン上でステークホルダーと継続的に関係を保つ場」と捉え直すこともできるはずです。目的やターゲットは絞った方が、より目的を達しやすいサイトになります。

リニューアルプロジェクトがうまく進まないケースに共通するのが、社内理解の不足です。プロジェクトリーダーに権限が移譲されている場合は問題ありませんが、決裁者が別にいる場合は、特に丁寧にサイトの目的を説明する必要があります。「サイトなんて安くできるでしょ」という考えの人もいますが、企業のブランディングや営業に寄与するよう“一点物”のコーポレートサイトを制作するのは、簡単ではないはずです。たくさんの人が動けばコストもかかります。そこで「サイトをリニューアルすることが適切に評価される仕組み」を考えておくと、社内理解も進みやすいでしょう。例えば「求職者をターゲットに、働く場としての企業の魅力を伝える」サイトにリニューアルし、「オンライン採用で、本社が所在する地域外からの求職者を増加」させる、といったことです。

 

外部パートナーを探す

社内で準備しきれない場合は、戦略を練る部分から外部パートナーと共に検討を行います。自社に即した提案をしてくれるパートナーか、判断するきっかけになるのが「制作実績」です。コーポレートサイトを得意とする会社もあります。これまでの実績で培われた知見を活用できれば、効率よく進行できるでしょう。また「情報のまとめ方」や「デザイン」のスキルを重視したい場合は、ランディングページやチラシなど、コンパクトな仕事から依頼してみる方法もあります。すでに気になるコーポレートサイトがあり、横のつながりもあるなら、パートナーを紹介してもらうのもいいでしょう。コーポレートサイトは、企業にカスタマイズして制作する「手づくり」ですから、どのパートナーにするかは慎重に選びたいところです。一方で、オリエン時に提示した目的とそぐわないような自社の開発ツールを勧めてくるパートナーには要注意です。

制作に入る前の課題の抽出や戦略立案を重視するかどうかで、パートナーの選び方やコストのかけ方が変わってきます。サイトリニューアルは、制作パートナーとキャッチボールしながら進みます。問い合わせしたときに、自社が実施したいことをどれだけ咀嚼してくれたか、も重視したいところです。

 

基本のスケジュールを知る

制作スケジュールの続きは…広報会議10月号で。制作フローのほか、見積の例、作業範囲を決めるヒントを掲載しています。特集では、ファンケル、日本水産ほかサイトリニューアルのケーススタディをレポート。またメディアがコーポレートサイトをどう見ているか、デマや事故対応など危機時のサイト発信など、専門家が解説しています。

『広報会議』2021年10月号

 

 

【特集】リニューアル準備Q&A
コーポレートサイト改革

GUIDE
パーパス起点にしたユーザー目線のサイトが最先端
コーポレートサイト刷新6つのポイント
後藤洋(トライベック 代表取締役CEO)

CASE1
ファンケル
「正直品質。」に紐づけ情報構造を整理

CASE2
日本水産
商品サイトと企業サイトを統合

CASE3
スクロール360
制作側との密なコミュニケーションが成功の鍵

CASE4
崇城大学
視認性上げ、ウェブ世代に刺さる工夫凝らす

CASE5
静岡県島田市
デジタル変革宣言掲げ、DXで市民サービス向上目指す

DATA
リニューアルの課題、費用感は
コーポレートサイト実態調査レポート

GUIDE
サイト制作の準備と段取り 超入門
岡田行正(I.C.E. ビジネス委員会)

GUIDE
疑問が尽きないサイト巡る問題に専門家が解説
藤井総 弁護士/田島学(アンダーワークス)

サイトの充実が取材を変える
番組制作側は何をチェックするのか
下矢一良(PRコンサルタント)

OPINION
リスク発生時、公式サイトをどう活用
鶴野充茂(ビーンスター 代表取締役)