“ゆうこす”色をあえて消すことで自発的・持続的なブランドを目指す
インフルエンサーであり起業家の「ゆうこす」こと菅本裕子氏は、今年2月に自身がプロデュースするスキンケアブランド「YOAN(ユアン)」をローンチ。マッシュビューティーラボが運営するBiople by CosmeKitchenの全国21店舗で販売し、支持を集めている。
菅本氏は、過去に「youange(ユアンジュ)」というスキンケアブランドを展開していた。しかしその際はターゲットを“ゆうこすファン”としていたことから、徐々にファングッズと同様の存在となり、ファンではない人に届きづらいブランドになってしまったという。そこで、新たに手掛けたのが「YOAN」。約3年かけて独自成分の「BIO-Quintet」を開発し、ローンチにこぎつけたという渾身のブランドだ。ブランディングにおいては、ゆうこすカラーを極力排除することを意識。
そこで例えばSNSでは菅本氏のアカウントから「YOAN」のアカウントには遷移できるが、逆の動線はあえて設けていない。スキンケアにおいては、ローンチ直後にバズを起こすのではなく、じわじわと長期的に売れ続けることが大切だとの考えもあったという。菅本氏は、「店舗で『YOAN』を知った人は、私の存在を知らずに買っている人も多い」と話す。
あえて自身の色を出さない新ブランドを立ち上げた背景には、「インフルエンサー」であり続けることへの意志があるという。
「インフルエンサーは“インフルエンスしている人”という状態を表す言葉。それを職業として名乗るのであれば、この先もずっとインフルエンスし続ける必要がある。生涯インフルエンスしなければと考えると、逆に精神が削られ余裕がなくなり、インフルエンスできなくなっていってしまう。自分の名前がなくても続いていくものをつくりたいと考えました」と、菅本氏は語る。
スキンケアブランドの開発に興味を持ったのも、スキンケアが好きだということももちろんだが、リピートにつながりやすい商材で、顧客と長期的な関係性を築くことに挑戦したいという思いがあったからだ。
パッケージなどのクリエイティブ制作では、本気度が伝わる洗練されたデザインを意識。容器の素材にもこだわり、バイオペットやリサイクル可能な素材を採用して、ブランドのコンセプトであるオーガニックやサステナビリティを体現した。広告においても、SNSやWeb広告だけでなく、雑誌広告も併用して本気感を演出。売上への効果よりも、ブランドへの信頼感を醸成したいという狙いが強かったという。
ブランド開発の過程では、社内のチームメンバーやパートナーである広告会社の意見にも積極的に耳を傾け、ブランドの見せ方を検討していった。ブランドの軸は菅本氏自身でしっかり持ちながらも、「自分ひとりでは思いつかないような幅広い案を周囲からたくさんいただけたことで、より良いものができたと思っています」と振り返る。
「YOAN」での知見を生かし、来年夏には全く新しいコスメブランドの立ち上げを考えている菅本氏。今年10月頃から告知をしはじめ、ここでも数々の新たな挑戦を行っていく。
KOS
菅本裕子氏
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