亀倉雄策賞に大貫卓也「HIROSHIMA APPEALS 2021」、JAGDA賞10作品も決定

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日本グラフィックデザイン協会(JAGDA)は、2021年11~12月に、年鑑『Graphic Design in Japan 2022』掲載作品選考会を開催。入選作品約550作品と共に、第24回亀倉雄策賞、JAGDA賞2022、JAGDA新人賞2022を決定した。

亀倉雄策賞は、JAGDA初代会長を務め、世界のデザイン界にも影響を与え続けた故・亀倉雄策の業績をたたえ、1999年に創設。毎年『Graphic Design in Japan』出品作品の中から、年齢やキャリアを問わず、最も輝いている作品とその制作者に授与される。
第24回亀倉雄策賞に選ばれたのは、大貫卓也の平和希求キャンペーンポスターおよび関連制作物「HIROSHIMA APPEALS 2021」。これは平和を希求するキャンペーンとして毎年JAGDA会員の中から1名がポスターを制作する「HIROSHIMA APPEALS」の2021年版。大貫はポスターにAR(拡張現実)を活用しており、鑑賞者がアプリ(aug!)をダウンロードし、スマートフォンをかざすと、ポスターの中のスノードームが動きだす仕掛けとなっている。

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年鑑『Graphic Design in Japan 2022』の掲載作品選考会一次選考において、全国のJAGDA会員から出品された全1971作品(出品者数:345名)を対象に、29名の年鑑選考委員が選出にあたった。

各カテゴリーの得票上位であるJAGDA賞の候補130作品から、亀倉雄策賞の過去の受賞者による44作品を除いた86作品に対し、亀倉雄策賞にふさわしいと思われる作品を各自5点選んで投票し、14作品を選出した。

最終選考において、ひとり(1組)あたり1作品を候補とするというルールに従い、複数作品が候補に挙がった出品者については、選考委員の多数決で原則各1作品を選び、次の12作品を最終ノミネートとした。
 

候補作品(氏名五十音順)

・複合 「HIROSHIMA APPEALS 2021」(大貫卓也 cl:ヒロシマ平和創造基金/広島国際文化財団/日本グラフィックデザイン協会広島地区)
・映像 「紙工視点」(岡崎智弘 cl:福永紙工)
・パッケージ 「RURU MARY’S」(川上恵莉子 cl:メリーチョコレートカムパニー)
・環境・空間「my CLINIC」(木住野彰悟 cl:マイ クリニック)
・パッケージ「イプサ ME」(工藤青石 cl:イプサ)
・パッケージ 「桃李」(窪田新 cl: トウリ)
・ポスター「無印キャンプ場」(新村則人 cl:良品計画)
・デジタル「PICNIC ART DESTIVAL 2021」(高田唯cl:ピクニックアートフェスティバル)
・ブック・エディトリアル「飛騨産業の百年」(富田光浩 cl:飛騨産業)
・複合「石岡瑛子 デザインはサバイブできるか」およびジェネラルグラフィック「EIKO BOX」(永井裕明 cl:DNP文化振興財団/エヌ・ジー) *同一人物の回顧展に関する仕事・作品のため、一連の作品として扱った
・ポスター「女子美術大学 image 0」(林 規章 cl:女子美術大学)
・環境・空間「WHO ARE WE 観察と発見の生物学」(三澤 遥 cl:国立科学博物館)

選考委員10名がひとり3票を持って投票と討議を行った結果、大貫、三澤、林の上位3作品が候補となった。決選投票では7票を獲得した大貫の作品が選ばれた。

亀倉賞受賞作品は、1枚のポスターとして完結しながら、さらにAR技術により、黒い雪の中から白い鳩があらわれる映像をスマートフォンで見ることもできる。「黒いスノードームの怖さと白い鳩の美しさの対比が鮮やかでメッセージが強い」「鳩の立体造形をはじめ、徹底して作り込まれた完成度が見事」「長い歴史を持つキャンペーンにおいて、新しい技術も起用し、原爆の記憶を次世代に何としても伝えようとする作者の意志を感じる」「広告制作に徹してきた作者らしい説得力のある表現」と高く評価された。

また、JAGDA賞には、下記10作品が選ばれている。

授賞式は、2022年6月に実施予定、入選作品を収録した年鑑は編集長・柿木原政広、ブックデザイン・上西祐理の担当により7月に発行。発刊に合わせ、6月30日~8月11日に東京ミッドタウン・デザインハブにて年鑑作品展「日本のグラフィックデザイン2022」を、7月12日~8月20日クリエイションギャラリーG8にて第24回亀倉雄策賞受賞記念展が開催される。
 


 

第24回亀倉雄策賞

受賞者:大貫卓也
受賞作品:平和希求キャンペーンポスターおよび関連制作物「HIROSHIMA APPEALS 2021」(ヒロシマ平和創造基金/広島国際文化財団/日本グラフィックデザイン協会広島地区)

大貫 卓也

1958年東京生まれ。1980年多摩美術大学グラフィックデザイン科卒業。同年、博報堂入社。1993年大貫デザイン設立。としまえん、日清食品カップヌードル、ラフォーレ原宿、新潮文庫Yonda?、ペプシコーラPepsiman、資生堂TSUBAKI、SoftBankなど、多くのブランドコミュニケーションを行う。東京ADC賞・会員賞・会員最高賞・グランプリ(1981・1986・1987・1989-2002・2007・2018)、カンヌ国際広告映画祭グランプリ(1992)・金賞・銀賞(1993・1994・1995)、NY ADC金賞(1992)・銀賞(1992・1993)、毎日デザイン賞、毎日広告デザイン賞最高賞、ほか受賞多数。

 

 

JAGDA賞2022

林 規章 ポスター「女子美術大学 image 0」

 

永井裕明 ジェネラルグラフィック「EIKO BOX」

 

服部一成 CI・VI・シンボル・ロゴ「原點 中平卓馬」

 

服部一成 ブック・エディトリアル「仲條 NAKAJO」

 

菊地敦己 パッケージ「エブリパン」

 

井上庸子 新聞広告・雑誌広告「dansko」

 

三澤 遥 環境・空間「WHO ARE WE  観察と発見の生物学」

 

高田 唯 デジタルメディア「PICNIC ART FESTIVAL 2021」

 

岡崎智弘 映像「紙工視点」

 

大貫卓也 複合「HIROSHIMA APPEALS 2021」 *亀倉雄策賞と同時受賞

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