ニールセン・グローバル・メディアの日本法人として、視聴者分析と広告分析およびメディア分析のソリューションを提供するニールセン デジタルは、「海外広告統計データ(Nielsen Ad Intel International)」のデータをもとに、海外市場における広告統計データの分析結果として、オーストラリアとタイにおける結果を3月2日に発表した。
オーストラリア市場における広告費のトレンド
オーストラリア市場における大手グローバル自動車ブランドの広告費は、オーストラリア市場全体(他のカテゴリも含む)のトレンドと同様、2020年の4-6月期以降は増加傾向に。
しかし、日系の自動車ブランドの広告費のトレンドは、コロナ以前の水準には届いていない。
■オーストラリア市場における自動車ブランドの広告費トレンド
この点について同社は、ブランド・エクイティが低下すると、特に競合他社と比べて広告費が低い場合は、将来の売上減少につながる可能性があると解説。商品の供給不足の際にコンバージョン目的の戦術を実行すると、コンバージョンした顧客への対応が滞った場合などにブランドに対する信頼を失う危険性があるが、ブランド認知などのアッパーファネルの活動に注力することでロイヤルカスタマーの維持とリード顧客層を拡大することができると述べる。
タイ市場における広告費のトレンド
タイ市場においては、日系の食品、飲料ブランドはタイ市場全体と似たトレンドで一時期減少後、2021年にはコロナ前の水準へと回復。一方、グローバルブランドは、より早いタイミングで広告出稿量を増やし、コロナ禍で外食が減少して家での食事が増えるなど、消費者の食生活の変化に対応したコミュニケーションを行っている様子見みられている。
■タイ市場における食品、飲食ブランドの広告費トレンド
この結果から同社は、海外市場に進出している日系企業にとって、競合や市場全体の変化をいち早く把握することが重要であり、競合他社の出稿量と比較しながら、自社の広告費を増やすべきかどうか判断する必要があると述べる。
また、タイ市場の屋外広告費のトレンドをみると、消費財カテゴリではコロナ前の半数程度の出稿ボリュームが続いているが、耐久財などのその他のカテゴリではコロナ前の水準近くまで広告費が回復している。
■タイ市場におけるカテゴリ別の屋外広告費トレンド
この点から、例えば、タイに進出している日系の飲料・食品ブランド企業にとっては、このように競合が屋外広告比を増やしていないことを確認した上で、屋外広告への出稿を増やすことを検討するといった、競合他社との差別化策を取り入れたコミュニケーションを取る方法も有効ではないかという。
ブランドの担当者は、カテゴリ全体のトレンドだけでなく、その他の業界のトレンドも合わせて把握した上で、最適なタイミングで各メディアの出稿量を変更していくことが、消費者の認知獲得において重要になると考えを述べている。
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