東京・銀座のクリエイションギャラリーG8にて7月12日から、第24回亀倉雄策賞受賞を記念した「大貫卓也展『ヒロシマ・アピールズ』」が開催される。会期は8月20日まで。
グラフィックデザイナー・亀倉雄策氏の生前の業績をたたえ、グラフィックデザイン界の発展に寄与することを目的として設立された「亀倉雄策賞」。亀倉氏が初代会長を務めた日本グラフィックデザイン協会(JAGDA)が運営を一任し、毎年、年鑑『Graphic Design in Japan』出品作品の中から、最も優れた作品とその制作者を表彰している。
第24回目となる今回は、大貫卓也氏による平和希求キャンペーンポスターおよび関連制作物「HIROSHIMA APPEALS 2021」が受賞。これを記念し個展を開催する。
作品はポスターでありながら、AR技術により、黒い雪の中から白い鳩があらわれる映像をスマートフォンで見ることもできる。選考委員からは「黒いスノードームの怖さと白い鳩の美しさの対比が鮮やかでメッセージが強い」「長い歴史を持つキャンペーンにおいて、新しい技術も起用し、原爆の記憶を次世代に何としても伝えようとする作者の意志を感じる」と評価された。
今回の受賞について、大貫氏は次のように述べている。
亀倉さんとの最初の出会いは、新宿駅前ビルの1階ホールでした。ホールには巨大な東京オリンピックポスターの全種類が貼りめぐらされていました。黒バックの重厚な写真に鮮烈な日の丸マーク。鉄人28号に夢中で、オリンピックなんて興味のなかった幼稚園児の自分がしばらく釘付けになった時間を、映画『三丁目の夕日』のシーンのように覚えています。
ヒロシマ・アピールズは、そんな大先輩でもある亀倉さんと時間を越えて競作できる最上級の舞台でした。『絶対、亀倉雄策ポスターを超えてやる!』そんな20代のようなギラギラした気持ちを久しぶりに思い出しました。更にデザイナーが世の中に対してできることを改めて考えさせてくれる機会でもありました。
亀倉雄策賞受賞が発表されてから2週間後の2022年2月24日、ロシアがウクライナ侵攻という暴挙を開始しました。未来の風景は未だに予測できません。自分のできることをするしかないのですが、平和な未来に向けてコミュニケーションは不可欠であることを再認識し、表現活動を続けていく思いです
大貫氏は博報堂でアートディレクターを務めた後、1993年に独立し、大貫デザインを設立。批評的な視点で物事の本質や課題を捉え、ビジュアル表現で社会への提案を行ってきた。これまでに、日清食品カップヌードル、ラフォーレ原宿、資生堂TSUBAKI、SoftBankなど数々のブランドコミュニケーションを手がけている。
■第24回亀倉雄策賞受賞記念展「大貫卓也展『ヒロシマ・アピールズ』」
会期:2022年7月12日〜8月20日 11時〜19時
休館日:日曜・祝日、8月10日〜8月14日は休館
会場:クリエイションギャラリーG8
入場無料
要事前予約
新着CM
-
広告ビジネス・メディア
伊藤忠、AKQAと合弁 共同でコンサル事業
-
クリエイティブ
PRプランナー流のコピー発想法/中野仁嘉(博報堂・TCC賞2022最高新人賞)
-
AD
インターブランドジャパン
日本初の「ブランディング」を評価するアワード エントリー受付中!
-
広報
ロゴ一新し、ロングセラー商品を改名 ユーハイム100周年のリブランディング
-
AD
広告ビジネス・メディア
新たな生活者像「ワークデイ コンシューマー」を捉えるには
-
人事・人物
ナルミヤ・インターナショナル、デジタル推進室を新設(22年7月1日付)
-
人事・人物
日本マイクロソフト、カスタマーサクセス事業本部長(22年7月1日付)
-
広告ビジネス・メディア
視聴経験者は4人に1人 ネットの同時配信
-
特集
ブランドセーフティからスータビリティへ デジタル広告品質とコンテキストターゲティ...