循環の仕組みをつくり「捨て方」をデザインする、SDGs実践

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SDGsはコーポレートブランドの確立に欠かせない共通言語。社内外に向けて発信するためのヒントを、月刊『広報会議』の連載「広報担当者のためのSDGs実践ノート」にて紹介しています。ここでは2022年7月号に掲載の記事を掲載します。

リサイクル率99%を実現する廃棄物処分業者のナカダイのグループ会社、モノファクトリー。同社はナカダイの知見を活かしながら、循環の仕組みづくりに取り組んでいる企業だ。

主な事業である、循環を前提にした環境ビジネスの構築や廃棄物関連のアドバイザリーやコンサルティングのほか、他企業や教育機関と連携してSDGsに関する特別授業や企業研修の開催、産官学協業での環境課題の解決にも力を入れている。

同社は近年、「SDGs」や「サステナブル」の文脈でメディアからの取材も増加。例えば、オープン・エーとの共同事業「THROWBACK PROJECT」で、小学校の統廃合で廃棄された跳び箱を使用したローテーブルとベンチのセットや、不要となったソーラーパネルのテーブルを販売した際は、見た目のインパクトもあり注目度を集めた。

しかし、同社社会基盤構築グループ コミュニケーションチームの中台明夫氏は「これらのプロダクトはあくまで表層の一部分にすぎず、私達が力を入れたいのはいかに循環させて、いかにその循環を持続していけるかです」と語る。

「ものをつくるときは計画を立ててつくられますが、捨てるときは『捨てる』という1つの選択肢しかない。そうではなく、捨て方をデザインして、新しい使い方を考えることが創業当初からの理念です」(中台氏)。

また、主力のコンサルティング事業は、コロナ禍を経て「潮目が変わってきた」という中台氏。以前はCSRとしての活動の延長上で取り組む企業が多かったが、コストではなく投資として、「全社的にやっていくべきだ」という企業が増えてきているという。

中台氏は、内実が伴ったSDGs施策を推進するには、一部の部署による対外発信だけに力を入れるのではなく、総務や経理などの管理部門も含めて全社的に進めていかなければ、表面的な部分しか達成できないと指摘する。

空間デザインを手掛ける船場とモノフ ァクトリー、新渡戸文化学園の3者共同で実施した特別授業の様子。新渡戸文化小学校の6年生が、廃材を利用した通学路のリノベーションに取り組みながら、環境問題やSDGs、ディスプレイデザインについて学んだ。

「日本人の家庭ゴミの分別意識は諸外国に比べても高いと言われていますが、自社のゴミの分別法は知らない担当者も多いです。工場の排出物の管理やその循環の方法を考えていこうにも、サステナブル推進における広告的な発信に重きをおいた部署と我々が組んでも、部署の仕事内容とは乖離があってスムーズに進めることはできません。製造の部分のSDGsを進めたいのか、広告的な部分を強化したいのか、はたまた全社として循環させていきたいのか。まずは、どこに課題があるかを紐解き現状把握をして、適切な目標を立てることが重要だと思います」(同氏)。
 

 
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