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アサヒ、省資源6缶パック第2弾 第1弾から約1万ケース増

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アサヒビールは5月31日、主力のビール「アサヒ スーパードライ」6缶パックで、省資源化した紙パッケージ製品の第2弾を発売する。販売数量は1万6500ケースで、第1弾から約1万ケース増やした。販売する店舗も、ウエルシアやライフ(首都圏、近畿圏)など9チェーンと拡大した。2023年の本格展開に向けてテストを続けている。

左が従来の6缶パック、右が「エコパック」。テスト販売段階のため、梱包は手作業だという

従来の6缶を筒状に包むスリーブ式のパッケージから、缶の上部のみを固定する「エコパック」への切り替えを進める。23年の本格展開に向けパッケージ用設備を吹田工場(大阪・吹田)に導入する予定。すでに導入した茨城工場(茨城・守谷)と合わせ、設備投資額や約9億円。「スーパードライ」以外での採用も視野に入れる。

「エコパック」の場合、350ミリリットル缶の6本パックで紙の面積は77%減、500ミリリットル缶は81%減になるという。年間では約4億6000万枚の6缶パック資材を使用している。

6缶パックの軽量化は2006年から実施してきた。1995年に採用した350ミリリットル巻の6缶パックは紙の重量で1枚あたり34.6グラム。2006年に台紙を薄くし、31.4グラムに。16年には缶を固定する方法を工夫し、使用する紙の面積を減らして27.0グラムまで軽くした。「エコパック」は1枚あたり9.5グラムで、大幅な減少となる。

紙の省資源化は業界全体で進んでいる。大手のレンゴー・リバーウッド・パッケージングによると、1990年時点のスリーブ式6缶パックを100とすると、同社が参入した時点で14%減、2015年に33%減、2020年に44%減と、25年かけて改良が続いている。

使用面積の判断基準のひとつが、プロモーション要素だ。クローズドキャンペーンに用いられる「応募用はがき」のサイズを確保することが指標のひとつになっている。小売店頭では品出しのしやすさと、陳列時の視覚的効果もある。マルチパックに景品を付けることも少なくない。景品についてアサヒビールは「『エコパック』でも添えることは検討している」と話す。