5月22日に、石川県金沢市で第106回 高等学校相撲金沢大会が開催された。それに伴い、本大会のプロモーションとして、北國新聞に30段の新聞広告が出稿された。
今年の大会に出場する高校3年生は、2020年の入学以来、ずっとコロナ禍を過ごしてきた学生たち。そこで本年度のポスターは、「大会当日だけでは分からない、試合に至るまでの努力の可視化」をテーマに制作された。キャッチフレーズは、「サボれてうれいしいはずなのに、なんでまた部活のこと考えてるんだろ。」。
「選手と観客は、大会というイベントでしか接点を持てないなかで、この広告は両者の真ん中に存在できるもの。大会当日、土俵に立つ姿を見るだけではわからない、部活をつづけた3年間という時間や土俵にのぞむ心の中を原稿として可視化することで、選手たちを見つめる視点を変えること。それが、いちばん応援してもらえるきっかけになるという意思でつくりました」と、クリエイティブディレクター 姉川伊織氏。
試合に至るまでの努力の可視化は、入学式以来ずっとコロナ渦での生活という、これまで誰も体験したことのない、高校生の3年間を表現すること。それならば生の声を聞かなくてはならないと考え、現役の相撲部の選手と先生へ取材を申し込んだ。
「先の見えない生活への不安やコロナへの不満などが出てくるかと思いましたが、
取材当日、彼らが口にしたのは、ただ相撲がうまくなりたい、レギュラーになりたい。
そんな部活に対する純粋な悩みでした。だからこそ、ただコロナ渦を話題にするだけにはしない、純粋に相撲と向き合い続けた彼らの歩みを主役にコピーとグラフィックで表現しました」(コピーライター 佐藤一貴氏)
ビジュアルは、選手たちの大会までの道のりを長いトンネルに見立てて制作したという。
「彼らの、もっとうまくなりたい、レギュラーになりたいといった相撲への意志が、
暗くて先の見えない世界での出口となって道を照らしていたのではないか、だからこそ困難な状況でも歩みを止めずに来れたのではないか、という想像です。
彼らの相撲への強い意志を示したかったので、出口から射し込む光は希望を感じつつも、どこか土っぽさや熱を感じさせるようなグラデーションにしています」(アートディレクター 河野智氏)
ポスターは、出口へ近づいていく過程と、光に照らし出される選手の横顔の3種類を制作。これらは金沢市内を中心に展開された。
本大会では、これまでにも毎年、相撲の魅力を伝えるビジュアルを制作しており、海外の広告賞でも高く評価されている。
スタッフリスト
- 企画制作
- 電通
- CD+C
- 姉川伊織
- コミュニケーション・プランナー
- 長島龍大
- AD+D+I
- 河野智
- C
- 佐藤一貴
- メディアPr
- 押田竜馬
- CPr
- 阿部浩二
- BPr
- 木造悠吾
- プリンティングディレクター
- 田村研二
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