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世界最大のチョコレート会社が「マーケティング実践講座」を受講した理由

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世界のチョコレートとカカオのシェアの5分の1を占める、バリーカレボー。その日本法人のマーケティング部に所属して2年の高山絵理氏は、社内に様々な研修がある中で、上司の勧めで宣伝会議の「マーケティング実践講座」を受講した。受講のきっかけと、受講によって得たものを聞いた。

※「チョコレートアカデミー™センター」とは、バリーカレボージャパン 東京オフィスに併設されたシェフ、職人、プロフェッショナルのための教育・研修センターのこと。チョコレートに関する技術を向上させ、新しいトレンドや技術、レシピについて学びたいと考えている人たちを対象としています。

―業務内容を教えてください。

バリーカレボーというスイスに本社がある世界最大のチョコレートとカカオの会社の日本法人で、マーケティング部に所属しています。業務内容としては国内のチョコレートメーカー様を中心に、販売店様や、ペイストリーショップのシェフの皆様に向けて、自社で開発・製造している新製品チョコレートを活用したチョコレート菓子やペイストリーの商品(総称してアプリケーションと呼ぶ)を、営業部や、R&D(研究開発部門)や、同じチームであるチョコレートアカデミーのシェフたちとともに提案を行っています。

また、営業部が活用するカタログやレシピ集の制作なども私たちが担当しています。クリスマスやバレンタインデーの季節に特に市場に出ているピンク色とさわやかな酸味が特徴の「ルビーチョコレート」は、実はバリーカレボーが開発し、製造しているものなんですよ。

マーケティング視点を取り入れ、「より価値のある提案」を目指す

―「マーケティング実践講座」受講のきっかけは?

チョコレート商品を製造・販売されている方々(同社にとっての“ユーザ-”)に対し、当社だから作れるチョコレート製品で、当社だから提案できるアプリケーションを採用いただき、多くの生活者の方に味わっていただきたい、と期待を込めて提案しています。BtoCのマーケティングや商品開発の最前線にいらっしゃるユーザーの方々の目線で、より価値がある提案を作るためには、どうしたらいいか、常に改善しつづけているところでした。

また、当社では、「自己開発プラン」というものを毎年上司と一緒に作成します。私はマーケティング部に配属されて2年ですが、「マーケティングの知識が足りない」という悩みと、「マーケティングは楽しいからこれからもやっていきたい」という思いがありました。

そこで、今年1年間は「より深くマーケティングの知識を身に着けていこう」というプランを立てました。このプランを具体的に進めるにあたって上司に相談する中で、「いろいろ方法はあるけど、会社でバックアップするから、マーケティングのコースを受けてみるのはどうか?」という提案があり、複数の選択肢を検討した結果、最終的には上司からの後押しもあり、宣伝会議のマーケティング実践講座を受講することにしました。

高山氏が取り扱うチョコレートの種類は、産地・カカオの種類・カカオの含有量によって多岐にわたる。

インタラクティブで、無駄なく業務に活かせそうな講義カリキュラム

―「上司からの後押しもあり」という言葉もありましたが、いくつか候補がある中から、お二人(高山さんと上司の方)が宣伝会議の「マーケティング実践講座」を選ばれた理由は何ですか。

一番は、受け身の授業ではなくインタラクティブな授業が行われているところでした。パンフレットのカリキュラムを確認している中で、グループワークの豊富さや、実践的なワークの多さを感じました。また、実際の業務に活かせそうな内容になっている、という点に着目して選びました。受講料が妥当な金額だと感じたところも大きかったです。

―外部の研修を受けに行くというのは、社内ではよくあることですか。

先述した「自己開発プラン」内で本人と上司が業務上必要と合意したものについては、外部研修に参加したケースも過去にあったようです。ただ、社員の多くは群馬県にある高崎本社・工場に勤務していることと、社内で提供されているバリーカレボー内外のE-ラーニングコースが充実しているため、都内で開催される外部研修に敢えて参加するケースは必ずしも多くなかったと思います。

―E-ラーニングだけでもよさそうなところ、なぜ上司の方は外部の当講座を勧められたのでしょうか。

確かに豊富なのですが、当社のE-ラーニングのマーケティング講座は、ベーシックな部分が多い内容でした。比べて宣伝会議の講座は、より深いインサイトの発見方法や活用の仕方を、実践を通じて学ぶことができるので、実務に応用できる可能性が高いと上司は判断したようです。

具体的な行動につながる発見が多数

―受講中、学習したことで何か実践していたことはありましたか

受講中は、講義内で挟み込まれる、細かいコツのようなノウハウからどんどん業務に取り入れていました。例えば、「考えることと調べることは違う」と指摘されていたクリエイティブジャンプの講義内で出てきた、「アイデアを考えるときはPCばかり見ていないで白紙の紙を前に考え書き出してみる」などはすぐに実践しました。また、複数の講師の講義を受講できたことで、自分が思ってもいなかったような知識や「そうやったらいいのか!」「もう少し、こうしてみたらいいのか」という発見が多く、業務に対して視野が広がったように感じます。

新しい商品開発やキャンペーンを考えるきっかけが得られた

―受講後の変化は何かありましたか。

以前も、インサイトを考えていなかったわけではないのですが、講座に通い、今まで考えていたインサイトというのは足りなかったんだなと実感しました。受講後のこれからは、相手のブランドアイデンティティを深く考慮したうえでのインサイトの発見などを、商品提案やキャンペーン施策の際に取り入れていきたいと思っています。

また、課題に感じていた「より価値のある提案」に関しても、従来にはなかった派生商品の開発や話題づくり、インサイトを考慮したネーミングなど、様々な施策を考えられるようになりました。こういった施策を時期やクライアントに合わせて使い分けていきたいと思います。

東京のオフィスに併設されているキッチンにて。発案されたアイデアを元にシェフが作ったレシピはすぐに形に出来る。

今までにない発想でSDGsを推進

―今後の展望や計画があれば教えてください。

バリーカレボーでは、2015年ころからサステナビリティに関する4つの宣言をしており、その中の一つで2025年までに100パーセント持続可能なチョコレートを実現する計画を進めています。

通常は廃棄されてしまうカカオの果肉を甘味料として“アップサイクル”したサステナブルな「ホールフルーツチョコレート」を世界に先駆けて開発し、販売するなども行ってきていますが、まだまだ、日本の市場に浸透させていくための活動が足りていないと感じています。そのため、スイス本社から提供されるマーケティング素材に加えて、よりわかりやすい日本語での情報発信を日本法人でも企画しています。バリーカレボーのサステナブルなチョコレートを、もっともっと広く知ってもらえるようにしていきたいと考えています。