「FTCのツイッターへの要請は過剰」 米下院司法委が非難の中間報告

「米連邦取引委員会(FTC)のツイッターへの要望は過剰なもので、イーロン・マスクCEOへの嫌がらせ行為である」とする中間報告書を、米下院司法委員会の特別小委員会が3月7日、公表した。司法委は共和党内でも強硬派のジム・ジョーダン氏がトップ。FTCは民主党が優勢の組織だ。

報告書によると、FTCが出した要請には、「大手IT企業や連邦政府の不正を明らかにしようとするジャーナリストに関する情報」、マスク氏のツイッター社内でのやり取り、社内設備の売却について、元連邦捜査局所属でツイッター社員だったジム・ベーカー氏の解雇理由など、消費者保護に関わりのないものがある。多くは昨年11〜12月に送付されている。

特別小委は、マスク氏がツイッターを買収して以降、FTCが同社に送付した350件超の要請は、一部を除いて根拠のないものだとし、「ツイッターを標的にし、マスク氏を黙らせようとする党派的な圧力の結果である」と結論づけた。

報告書の焦点は、「FTCの背景に民主党系のプレッシャーがある」との主張だ。マスク氏のツイッター買収を契機に、民主党系の団体や議員らがFTCにツイッターを調査するよう、直接、間接的に要求していると指摘した。その中には、民主党議員らによる発信や、FTC委員長のリナ・カーン氏が以前所属していた研究機関オープン・マーケット研究所(Open Market Institute、OMI)も挙げられている。

米連邦取引委員会のリナ・カーン委員長。写真:代表撮影/ロイター/アフロ
米連邦取引委員会のリナ・カーン委員長(写真=代表撮影/ロイター/アフロ)

FTCは民主党が優勢の組織だ。通常委員は5人任命されるが、現在は4人。そのうち3人が民主党系で、共和党系のクリスティーン・ウィルソン氏は3月末で退任する。FTCが公開している、ウィルソン氏はバイデン大統領宛ての書簡で、「カーン委員長の就任後、豊富な知識を持つスタッフがないがしろにされている。消費者保護の執行件数も減り、人材流出が起きている」と訴えた。

米下院司法委員会のジム・ジョーダン委員長。写真:AP/アフロ
米下院司法委員会のジム・ジョーダン委員長(写真=AP/アフロ)

特別小委員会は、「“連邦政府の武器化”〔政府権力の濫用〕を弾劾する」目的で、下院司法委員会がことし1月に立ち上げた。旗振り役は同月、司法委のトップを就いた共和党のジム・ジョーダン下院議員。ジョーダン氏は、保守系強硬派議員で構成する「フリーダム・コーカス」(自由議員連盟)の創設者で、トランプ前大統領の側近としても知られる。

ジョーダン氏は2月にも、アマゾンやアップル、アルファベット(グーグルの親会社)、メタ(旧フェイスブック)、マイクロソフトのCEOに「連邦政府やその協力者と各企業の間のやり取り、政府からの要請について社内で議論した文書などを提出」するよう求める召喚状を送付している。

「ツイッターの内部文書には、連邦政府がオンライン上の言論を検閲していたことが示されている」ことを引き合いに、「同じことが貴社でも起きているのか、議会が知る必要がある」とした。ジョーダン氏は昨年12月にも同様の要請をしていたが、「各社の対応が不十分」だという。資料の提出期限は3月23日。

 


 

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