全日本広告連盟は3月7日、広告界の発展・向上に貢献した企業や広告・メディア関係者、クリエイターらを称える「全広連日本宣伝賞」(第11回)の各受賞者を発表した。
2022年12月に開催した選考委員会の結果、「松下賞」(広告主)を新浪剛史氏(サントリーホールディングス 代表取締役社長)、「正力賞」(メディア・イベント)を大﨑洋氏(吉本興業ホールディングス 代表取締役会長)、「吉田賞」(広告関連会社)を滝久雄氏(エヌケービー/ぐるなび取締役会長・創業者)、「山名賞」(クリエイター)を小池一子氏(クリエイティブディレクター)にそれぞれ決定した。
5月17日に金沢市で開催される第71回「全日本広告連盟金沢大会」の式典内で贈賞を行う予定。
「松下賞」を受賞した新浪氏は、三菱商事を経て2002年ローソン代表取締役社長兼CEOとなり、2014年にはサントリーホールディングス代表取締役社長に就任。海外戦略を推し進め事業拡大するとともに、広告コミュニケーションを積極的に活用し、広告業界の活性化に大きく寄与した。直近ではコロナ禍の飲食店を応援する企業広告「人生には、飲食店がいる。」で多数の広告賞を受賞している。
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「正力賞」受賞の大﨑氏は2009年吉本興業ホールディングス代表取締役社長、2019年から代表取締役会長に就任。2022年には創業110周年を迎え、さまざまなプロジェクトを成功させるなどエンターテインメント業界を支えてきた実績が評価された。テレビ番組・タレントマネジメントだけでなく、CMを通して地元の魅力を伝える活動や沖縄や京都で国際映画祭なども開催してきた。2021年には「BSよしもと」を開局し、「住みます芸人」が地域の魅力を発信するなど、地域活性化にも積極的に取り組んでいる。
「吉田賞」の滝氏は1985年エヌケービー代表取締役社長、2011年から現職。1999年ぐるなび代表取締役会長兼社長、2019年より現職。長年、交通広告の発展に携わり、社の収益を文化芸術や若者の教育に還元するなど社会貢献にも積極的に取り組んできた。また、日本交通文化協会理事長として、日本を代表する画家の作品をステンドグラスや陶板レリーフとして駅、空港、学校などの公共空間に設置するパブリックアートの普及に努めている。1996年には「ぐるなび」事業を開始し飲食業界の活性化に寄与。2020年文化功労者顕彰。食文化を維持・発展させるビジネスモデルを構築した。
「山名賞」の小池一子氏は1960年代以降、日本のクリエイティブ領域の黎明期からコピーライター、編集者、クリエイティブディレクターとして活動。1980年には「無印良品」の創設に携わり、「わけあって、安い」のコピーで、生活の原点を見直すことを消費者に問いかけた。1983年「佐賀町エキジビット・スペース」を創設・主宰し、多くの現代美術家を国内外に紹介。2012年「田中一光とデザインの前後左右」他、多数の展覧会の企画・ディレクションを手がける。2022年には「オルタナティブ!小池一子展 アートとデザインのやわらかな運動」を都内で開催するなど、その活動は日本のクリエイティブの歴史そのものであるとして選出された。
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