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モスバーガー「なりもす駅」など最高賞、東京屋外広告コンクールの結果発表

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東京屋外広告協会は3月13日、東京の景観を支える屋外広告を称える「東京屋外広告コンクール」(第13回)の表彰式を行い、受賞作品を発表した。今年度から応募部門を「建物」「街並み」「駅構内」「車体利用広告」の4部門に再編し、応募総数81件の中から計12作品が受賞した。

本コンクールは隔年で実施しており、今回は2021年1月1日から2022年12月31日までに都内に設置されたものが対象となった。

モスバーガー50周年「なりもす駅」。

第1部門は、『FINAL FANTASY VII』(スクウェア・エニックス)の3D広告が最高の評価を受けた。「今回の作品応募の対象期間である令和3年は肉眼で見える3D広告が始まり、大変注目を集めたが、多くの人が注目する東京の繁華街ならではの特徴が生きている。一方で洗練された屋上看板やサインは、すっきりとした東京都心の街に相応しい調和のとれた作品となっておりスタンダードな美しさが光っていた」と評価された。

FINAL FANTASY VII REMAKE INTERGRADE「レッドXIII 巨大3D映像」。

第2部門では、資生堂による“銀座通り”の王道広告が最高賞に。ポールサインは、矢羽根の指し示す方向に光のラインを投射する斬新さが評価され、オフィス街で街を行く人々を癒す隠れた仕掛けなど、それぞれが東京の街の個性にふさわしい演出をしており、かつ先進性を感じさせる点が注目を集めた。

資生堂の「銀座バナー」。

第3部門は、モスフードサービスと成増駅のコラボレーションによる「なりもす駅」の企画が最高賞。モスバーガー1号店である成増店が誕生して50年を記念した企画で、最寄り駅の「成増駅」とコラボしたユーモアが光った。

モスバーガー50周年「なりもす駅」。

 
車体広告などを称える第4部門は、特別企画列車「東急グループ100周年トレイン」が最高賞を受賞。明るいイメージと祝祭感を演出し、媒体や景観を意識した作品が多く選ばれた。

特別企画列車「東急グループ100周年トレイン」。

また、同時に東京都屋外広告物条例に基づき、東京都内を走行する車体利用広告のデザイン審査を行い、優れたデザイン(電車、バス)を称える東京都都市整備局奨励賞も発表された。

受賞作品は以下の通り。

※()内は、広告主/デザイナー/制作社。

 

第1部門

建築物とその周辺に設置された屋外広告(屋上、壁面、突き出し看板(袖看板)、建植(野立て看板)、懸垂幕、アーチなど)

・東京都知事賞
FINAL FANTASY VII REMAKE INTERGRADE「レッドXIII 巨大3D映像」(スクウェア・エニックス/スクウェア・エニックス イメージ・スタジオ部/協立広告)

・東京商工会議所 会頭賞
出光興産 日章興産ビル 屋上看板(出光興産/朝日広告社/昭和ネオン)

 

・公益社団法人東京屋外広告協会 会長賞
築地TableMark壁面サイン(テーブルマーク/f.ディライト/昭和ネオン)

 

第2部門

街並み(商店街や通り)を構成する屋外広告(バス停留所上屋利用広告(バスシェルター)、バナー広告、フラッグ広告、電柱・街路灯など)

・東京都知事賞
銀座バナー(資生堂/資生堂クリエイティブ/日展)

・東京商工会議所 会頭賞
大塚駅北口広場 ポール式矢羽根サイン(ironowa/白浜誠建築設計事務所/Tohnetsu Group 東熱パネコン+昭和ネオン)

 

・公益社団法人東京屋外広告協会 会長賞
#疲れが見えたら重炭酸(TWO/東急エージェンシー/クリエイティブコミュニケイションズ株式会社レマン)

 

第3部門

駅構内の広告(駅貼りポスター、デジタルサイネージ、駅の大型ビジョン、大型ボード、シート広告など)

・東京都知事賞
モスバーガー50周年「なりもす駅」(モスフードサービス/モスフードサービス/東武鉄道)

・東京商工会議所 会頭賞
『ピーターラビット™』絵本出版120周年記念! 廃棄野菜から作られた巨大アート「Friend to Nature」(ソニー・クリエイティブプロダクツ/papas factory/NKB)

 

・公益社団法人東京屋外広告協会 会長賞
実家にかえる。電球をかえる。そんな、親孝行がある。(パナソニック/ヒルズ/オリコム)

 

第4部門

車体利用広告(電車、バス、タクシー、広告宣伝車のラッピング広告)

・東京都知事賞
特別企画列車「東急グループ100周年トレイン」(東急)

・東京商工会議所 会頭賞
タクシーアプリ「GO」どうする?GOする!(Mobility Technologies/CC/dof)

 

・公益社団法人東京屋外広告協会 会長賞
講談社「転生したらスライムだった件」(講談社/虻川貴子/日本スタデオ)

 

東京都都市整備局奨励賞

・電車
山手線 ver.HAND! by東京感動線(東日本旅客鉄道/MELME/ジェイアール東日本企画)

 

・バス
井の頭自然文化園 80周年記念(東京動物園協会 井の頭自然文化園/東京動物園協会 井の頭自然文化園/武揚堂)

 

審査委員長を務めた杉山朗子氏(日本カラーデザイン研究所研究フェロー)は、審査について次のように語る。

「東京という都市では、屋外広告においても最先端の技術とデザインによって東京らしさを表現していると感じます。一方で、社会を映す鏡として、コロナ禍の日々を耐えつつも希望を抱かせるものや、地域で佇むものまで、1400 万人が暮らす東京都民の気持ちも凝縮されている。そんな現在の東京を踏まえて審査しました」。