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SPに、忍者、心霊スポット巡礼まで 三和交通「移動」プラスα提供の理由

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『SP風タクシー』や『忍者でタクシー』など、ユニークな乗車メニューで毎回話題を集める三和交通。差別化の難しいタクシーサービスで、非日常感を演出し、人気ツアーの抽選倍率は60倍を超える。 企画も担当する統轄本部の小澤千秋氏と小関正和氏にその狙いを聞いた。

※本記事は5月1日発売の『販促会議』2023年6月号 の転載記事です。

小澤千秋氏

三和交通
統轄本部 広報部
小澤千秋氏

小関正和氏

三和交通
統轄本部 広報部
小関正和氏

タクシーと言えば「三和交通」と意識づけたい

──ユニークなツアーやサービスの提供を始めたきっかけを教えてください。
小澤:始まりは2013年の『タートルタクシー』というサービスです。タクシーにゆっくり乗るという新しい乗り方を提案しました。発進時や曲がり道などで、お客さまに極力揺れを感じさせない運転を行います。妊娠中の方や体調がすぐれない方などのニーズを反映しました。

このサービスがきっかけとなり、翌年からは『心霊スポット巡礼ツアー』など、単なる送迎だけではない、体験型ツアーなどを始めました。差別化の難しいタクシー業界で当社を選んでもらうためには、まずは名前を憶えてもらう必要があります。そこで他社と違うユニークなサービスを打ち出すことにしました。

また、お客さまに対する訴求の他にも採用面での目的もありました。ドライバーの高齢化は業界全体の課題です。新卒採用を積極的に行う中でユニークなサービスをきっかけに三和交通を認知し、当社に入りたいと思ってもらう狙いがありました。

老若男女をターゲットに複数のサービスを設計

──利用されるシーンやユーザーの特徴はありますか。
小関:ツアーやサービスによってかなり違いがあります。例えばドライバーがSPに扮する『SP風タクシー』は、宴会の一次会から二次会への店舗移動の際に利用したり、集合時間に遅れた方がSPに守られながら移動してくるなど、ちょっとしたお笑い要素をプラスしたいという需要が多いです。

ドライバーがSPに扮する『SP風タクシー』。

また、ドライバーが忍者になりきる『忍者でタクシー』はインバウンドのニーズが高い印象です。空港に到着した海外からのお客さまの送迎に使用したいという日本のお客さまからの注文もあり、自分自身が使うのではなくおもてなしのコンテンツとして選んでいただくこともあります。料金体系はどちらも、サービス指定料金(3300円)に走行距離の料金を加算します。

ドライバーが忍者になりきる『忍者でタクシー』。

他にも桜の名所を巡る『お花見タクシー』は年配の方からの注文が多 いなど、ツアー・サービスごとにターゲットのすみ分けを行っています。

期待値を超える内容がお客さまの満足度につながる

──これまでどのくらいのコンテンツを提供していますか。
小関:これまでツアー・サービス合わせて約50のコンテンツを出しています。中でも『心霊スポット巡礼ツアー』は抽選を行うほどの人気商品になります。同ツアーは毎年8 月の10日間のみの運行ですが、昨年は 40件の開催数に対し2492件の応募をいただきました。抽選倍率は62倍になりました。

多数のメディアで取り上げてもらえたことで、今では47都道府県のお客さまからお申込みをいただきます。体験されたお客さまの感想で印象 的なのが「まさかここまで本気でやってくれるとは思わなかった」という驚きの声です……

……本記事の続きは、『販促会議』2023年6月号で読むことができます。

月刊『販促会議』6月号

 
【巻頭特集】
商品設計、顧客接点、体験価値
ヒット商品に学ぶ
心を動かす価値の本質

 
【特集2】
第15回「販促コンペ」