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亀倉雄策賞受賞記念 岡崎智弘個展始まる、「つくる人」との出会いから生まれた作品たち

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6月6日より、東京・新橋にあるクリエイションギャラリーG8にて、 第25回亀倉雄策賞受賞記念 岡崎智弘個展「STUDY」が始まる。

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1997年に急逝したグラフィックデザイナー亀倉雄策の生前の業績をたたえ、グラフィックデザインの発展に寄与することを目的として、1999年に設立された亀倉雄策賞。25回目を迎えた今回は、岡崎智弘氏の放送局の番組コンテンツ映像「デザインあneo あのテーマ」、および三澤遥氏の幼稚園のサイン計画「⽟造幼稚園」が選出された。亀倉雄策賞としては初めてとなる2作品の同時受賞が決定し、6月に岡崎展を、7月に三澤展を実施することになった。

6月6日から展示をスタートする岡崎氏は、2003年東京造形大学デザイン学科視覚伝達専攻を卒業後、広告代理店、デザイン事務所勤務を経て、2011年9月よりデザインスタジオSWIMMINGを設立し活動。グラフィックデザインの姿勢を基軸に、印刷物/映像/展覧会など視覚伝達を中心とした領域を柔軟に繋ぎながら、仕事の規模を問わず、文化と経済の両輪でデザインの活動に取り組んでいる。

今回の受賞対象となった作品は、子ども達に向けたテレビ番組の中のひとつのコーナー「デザインあneo あのテーマ」。この世界を自分の目で見たり、何かを自分の手でつくろうとする時の、その手前にある気づきや心の有り様をテーマに、「あ」と「丸い穴」という要素のみで、視覚的な実験を積み重ねて構成したコマ撮り手法による映像である。岡崎氏は「映像が映るテレビが置かれた部屋に生まれる空気感や、テレビの前でじっと観察する子供の姿、そのような場面と時間の中にある豊かさとは何か? と想像しながら取り組んだ仕事」と話す。

選考委員からは「コマ撮りアニメーションというありふれた手法を深く追求し、他の追随を許さない領域に達して世界にも類を見ない」「イメージがどのような視覚体験として伝わるかというグラフィックデザインの原点を感じさせる」などと評された。

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個展にあたり、岡崎氏は次のようにコメントを寄せている。

「思い返してみると、この『デザインあ』というテレビ番組の仕事が、若き日の私にとって映像をデザインするきっかけとなった初めての仕事でした。発端は、私が誰からも頼まれずに自分だけで面白がり制作したコマ撮り映像を、運良く、尊敬する『つくる人』が観てくれて、誰も知らなかった私を発見してくれたことでした。その時、『つくったものが、私をあたらしいところへと連れて行ってくれた』と、もがき閉ざされた小さな私の世界から、広大で未知なる空間へとポンと身を置かれたように感じた心の感触を、しっかりと覚えています。

それから10年ほど、この表現の探求を続けながら、様々なデザインの仕事をしていく中で、幸運にも多くの『つくる人』と出会い、沢山の影響を私自身が受けながら、時間を過ごしてきました。私のまわりにいる『つくることが好きな人達』はとてもキラキラしています。つくられた物や発せられる言葉に、私はいつも心躍る思いで反応してしまいます。『つくることが好きな人』はきっと『つくっている人』が好きなのだと思います」

会期中の6月14日には、トークイベントも実施。ゲストに辻川幸一郎氏、中村勇吾氏、北千住デザインの渡邊敬之氏を迎え、世界中で毎日何かを作っている人をSNS上で探しながらトークを展開する予定(要予約)。
また、7月7日にはもう一人の受賞者である三澤遥氏とのトークイベントも予定されている。

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第25回亀倉雄策賞受賞記念 岡崎智弘 個展「STUDY」

会期:6月6日(火)~28日(水)
会場:クリエイションギャラリーG8
時間:午前11時~午後7時 日曜・祝日休館
入場無料