ケンミン食品は6月27日、グルテンフリー商品の専用冷凍自動販売機の設置と販売開始を発表した。同社のロングセラー商品であるビーフンは、主な原材料が米のため、一部はグルテンフリーの商品として製造・販売している。
今回の設置で、世界的なグルテンフリーの需要拡大への対応を示すことで、新規顧客獲得と販路拡大を狙ったとみられる。発売は同28日から、同社が本社を置く兵庫県神戸市で開始した。
グルテンフリーとは、小麦粉に含まれる2種類のたんぱく質が水を加えてこねることで、生まれる成分「グルテン」を含まない食品を摂取する食生活のこと。同社によると、元々グルテンを摂取することで体に不調が起きるセリアック病の食事療法として始まったものだという。
今回のグルテンフリー商品専用の自販機設置の背景にあるのはグルテンフリー食品の世界的な需要拡大だ。グローバルインフォメーションの調査によると、グルテンフリー食品市場は急速に拡大。市場規模は、62億6000万米ドル(2022年)から、5年でおよそ70%増の105億2000万米ドルになると予想されている。
また同社は、冷凍ビーフンや春雨、看板商品の「ケンミン焼ビーフン」をタイの自社工場している。工場はグルテンフリー認証機関であるGFCOの認証を取得していることから、同社の取り組みの認知拡大も自販機導入の目的の一つとしている。
今後、販売状況によっては首都圏エリアでも自動販売機の設置を検討していく予定だという。
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