古谷乳業は面白法人カヤックと共同で、同社初となるミルクコーヒーブランド「ミルクの束縛」を立ち上げた。10月3日より千葉県内のファミリーマートで発売する。
古谷乳業(通称フルヤ牛乳)は、千葉市に本社を構える、昭和20年創業の老舗企業。これまで長年にわたり千葉で学校給食の牛乳を提供してきた実績を持つ。「ミルクの束縛」はそんな千葉県民にとっての“ソウルドリンク”とも言える古谷乳業のミルクを使用し、大人向けのパッケージデザインで、千葉県内約640店舗あるファミリーマートで展開する。カヤックは、ブランドコンセプトの設計から、商品名、パッケージデザインまで手がけている。
近年のコーヒー牛乳飲料のトレンドとして、愛飲者の約半数以上が男性20~40代であり、新鮮さやミルクの品質・量が重要視されていることが調査で明らかになった。「ミルクの束縛」では、粉乳を使わず生乳のみを使用し、さらに「生乳75%」までミルクの割合を高めることで、消費者の期待に応える味を追求した。
商品名「ミルクの束縛」を考案したカヤック コピーライターの合田ピエール陽太郎氏は、「ネーミング案は、ベタなアイデアと少し遊びのあるアイデア、エッジの効いたカヤックらしいアイデアの3方向を提案しました。古谷乳業さんに一番尖った『ミルクの束縛』に決めていただいた時は、その心意気に心の中で拍手喝采していました」と話す。
文字で埋め尽くされた紙パックのパッケージは、カヤック デザイナーの原元光章氏が手がけた。「実は伝えたい言葉がすっと目に入ってくるよう、書体やQ数、長体や平体などコピー毎に変える工夫をしています。このパッケージのもう1つポイントは、店舗に置かれた時、茶色面と白面で見え方が変わること。ひっくり返すと棚替えしたように見え、新しい商品のように認識してもらう演出になっています」。
古谷乳業 開発担当者は「この商品を通じて、生乳の消費を安定的に増やし、危機的状況にある日本の酪農にも貢献したい」と語っている。
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