パルコは10月30日、画像生成AIを活用したホリデーシーズン広告として「HAPPY HOLIDAYSキャンペーン」のグラフィックやムービーを公開した。11月3日以降、一部を除く全国の店舗で順次公開されるほか、渋谷周辺でOOH広告として展開する予定。

パルコが生成AIを使った広告表現に取り組むのは初のこと。制作したのは、LA在住のクリエイティブディレクター 木之村美穂氏(STUDIO DOG代表)。同じくLAで活動し、有名ブランドのファッションデザインなどを手がけてきたAIデジタルクリエイターのAi-Editorial-Christian Guernelliを日本企業で初めて起用した。

実際のモデル撮影は行わず、人物から背景に至るまでプロンプトから構成した。グラフィック・ムービーのほか、映像に使用するナレーションや音楽も全て生成AIで作成している。実際に撮影したかのようなリアリティや、パルコが大事にしてきたアート性やファッション性を追求した。

「完成したポスターはリアルに見えますが、実在するモデルではなく、撮影もしていない、全てがAIから生成されたものです。制作する過程で、プロンプトの設定や、つくられたものからより良いものを選出する行為において、逆に人間が行うことの重要性を感じるという非常におもしろい体験となりました」とパルコ 宣伝部部長の手塚千尋氏はコメントしている。

背景に使われているクリスマスオーナメントやプレゼントBOXなども生成AIを使用し制作しており、店頭のディスプレイなどに登場する予定。