除菌効果の根拠 認められず
消費者庁は11月22日、家庭用品メーカーのレックに対し、景品表示法違反があったとして、669万円の課徴金納付命令を出した。亜塩素酸を噴霧する除菌・消臭スプレーで、室内に浮遊するウイルスや菌を99.9%除去できるかのようにうたっていた。
商品名は「ノロウィルバルサン」。レックは自社Webサイトや、YouTube動画広告、小売り店頭での動画広告で、「クロラス酸で空間除菌 目に見えないウイルス・菌を99.9%除去」「空間の気になるウイルスに効く」「空気中のウイルスに対する除菌効果はありますが、あくまで対策としてご利用ください」「空間のウイルス除去・除菌」などと表示していた。
「※すべてのウイルス・菌を除去できるわけではありません」などの但し書きもあったが、消費者庁は、打ち消し効果はないと判断。同表示の裏付けとして提出された資料も合理的な根拠を示すものと認めなかった。課徴金対象期間は2019年11月28日から2021年3月2日。
商品名に含まれる「バルサン」はレックの殺虫剤ブランド。2004年にライオンが中外製薬から譲渡を受けたあと、レックが2018年、ライオンから「バルサン」ブランドと、同製品を生産する同社子会社を14億円で買収した。
レックは「激落ちくん」などの日用品ブランドで知られる。直近の2024年3月期第2四半期の売上高は、前年同期比10.7%増の296億8800万円、営業利益は同比32.5%減の9億3600万円。四半期純利益は同比63.3%減の4億7400万円だった。
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