車泊利用者はコロナ前の10倍に増加
官民連携で九州の観光振興を図る「九州周遊観光活性化コンソーシアム」(代表機関=トラストパーク)はこのほど、佐賀県吉野ヶ里町「さとやま交流館」の駐車スペースに車泊施設「RVパークsmart吉野ヶ里町 里山ふれあい広場」を開設した。同町の宿泊施設不足の解消や周辺の観光施設の利用促進につなげる狙い。ファミリー層の利用が多いとみており、年間で約250件の利用を想定している。
2両分の駐車スペースを用意し、家庭用と同じ100V電源とコンセントやチェックイン用のQR読み取り機などを設置している。24時間使用可能なトイレや持参したコンロなど火器を使用可能なスペースも用意。Wi-Fiも利用できる。価格は1車室3000円(税込)で、利用時間は午後1時から翌日午前11時まで。キャンピングカーだけでなく、普通車やバイクの利用も想定している。
「ひがしせふり温泉 山茶花の湯」、「アドベンチャーバレーSAGA」など周辺の観光スポットとも連携。車泊利用者には割引などの特典も用意している。
同町は吉野ケ里遺跡といった歴史遺産やなど観光資源に恵まれている一方で、宿泊施設の不足が課題となっていた。2019年に福岡県那珂川市と互いの観光資源を生かして観光振興を図る連携協定を締結。トラストパークは2020年8月に「さとやま交流館」と那珂川市の「中ノ島公園」で車泊体験を行うマイクロツーリズムの実証実験を実施した。ユーザーの満足度や消費額を検証した結果、本事業が始まる運びとなった。
トラストパークは2023年12月1~25日に、自社Webサイト「トラストナビ」で車泊ニーズに関するアンケート(回答数757件)を実施。車泊で利用したい観光スポットとして温泉やキャンプなどが上位にあがった。現在は回答をもとに新たな施設やサービスとの提携を進めている。また、那珂川市のRVパークsmartをつないだ周遊ルートを可視化させ、地域間の移動を促進する考えだ。
トラストパークは2016年の熊本地震をきっかけに車泊事業を開始した。遊休地に車泊用スペースを設けることで、避難所や電源の不足といった課題の解決を図った。観光目的でも需要があり、特にホテルで泊まれないペットを連れた利用者が全体の6割に上る。コロナ禍ではホテルや旅館の利用が減少した一方、非接触で旅行できる車泊の需要が増加。2023年の利用件数は1万件以上で、2019年の10倍に伸長した。現在は九州を含め全国で65拠点を運営している。
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