物流業界の2024年問題にも貢献
通販サイト「食べチョク」を運営するビビッドガーデン、不動産管理向けシステムを手掛けるライナフ、東急不動産の3社協業で、マンション居住者の部屋の前まで野菜や果物を定期配送する「産直食材付き物件」の提供を開始する。3月に完成予定の東急不動産の新築マンション「コンフォリア新梅田」(大阪市)で実施。入居開始から1年間、生産者直送の食材が毎月無料で届く。東急不動産は新たなオプションで競合物件との差別化を図る。ビビッドガーデンは単身者の入居も多い新築物件で「食べチョク」を訴求し、新規客層の開拓につなげる狙いだ。
ライナフが提供するオートロック付きマンションで玄関前の「置き配」を可能にする「スマート置き配」を活用。共用エントランスの鍵をデジタル化することで、配達員はデジタルキーを使って入居者の玄関前まで荷物を届けることが可能になる。入居者は好きな時間に受け取ることが可能となるため、再配達を削減できる点がメリット。物流業界の2024年問題の解決につながるとしている。
定期配送でまとまった数量の注文を事前に確約できることから、生産者側も計画的に栽培できるようになる利点がある。
不動産業界では、住宅の立地や間取り、設備以外での物件の差別化が課題となっており、今回のオプションで物件の付加価値が高まると期待。近隣に大きなスーパーがない物件でも新鮮な食材が手に入る利点もあるとみている。
「食べチョク」は、全国9200軒以上の生産者の中から厳選して旬の食材を届けている。野菜の定期便「食べチョクコンシェルジュ」や果物の定期便「食べチョクフルーツセレクト」などのサービスを提供。利用者は50~60代の女性が多く、今回の取り組みでより若い世代に周知したい考えだ。
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