2030年までにアニメファン6万人の参加を目指す
キリンホールディングス(HD)は、アニメファンがクリエイターの健康をサポートできる新事業「YoKIRIN(ヨキリン)」を2024年春から開始する。ファンから集めた金額をポイントとして制作会社に分配するプラットフォーム型事業。ポイントは賛同企業から提供される健康商品やサービスと交換可能で、賛同企業も一定の売上を見込める。作品だけでなくクリエイターにも興味があるコアファンがメインターゲットで、2030年までに国内ファン6万人の利用を目指す。
ファンは月額1口2200円(税込)でプランに参加することで、「YoKIRIN」に登録している全てのアニメ制作会社を一律にサポートしつつ、制作過程や舞台裏情報などの限定コンテンツをプラットフォーム上で閲覧できる。制作会社によっては新作情報などのPRコンテンツも想定されるという。1口あたり直近6カ月分のリターンコンテンツを閲覧することが可能で、今後は選択可能な口数を開放していく予定だ。
集まった金額はポイントとして、制作会社ごとに毎月一律に分配される。1ポイント=1円で、同社を含む賛同企業が提供する健康商品やサービスなどと交換可能。制作会社にとってはクリエイターの福利厚生を充実させ、安定的な人材確保につながるほか、限定コンテンツを通じてファンにもPRできる。賛同企業は健康商品やサービスを必要とするユーザーに、適正価格で商品やサービスを届けることができるメリットがある。
日本動画協会によると、2022年の世界における日本アニメ関連市場は、コロナ禍の影響を受けつつも2兆9277億円となり過去最高を更新。市場の拡大とともにアニメ制作会社の人材不足や1人あたりの負荷も高まりつつあり、作品を生むクリエイターの心と体の健康維持が課題となっている。
事業化に向けた2023年6月の事前調査(回答数603人)では、国内在住でアニメに一定以上支出している人の約5割がクリエイターへのサポートに興味があると回答。すでにアニメ制作会社として、ライデンフィルムの参加が確定しているほか、現在複数社が参加を検討中。また賛同企業として、キリングループ各社のほか、コナミスポーツの参加が確定している。
同社は飲料や医薬品の開発で培った知見をもとに、ヘルスサイエンス領域での取り組みも推進。心と身体の健康をサポートする新規事業をスタートするにあたり、様々な課題を抱えているアニメ業界を選定した。
同サービスの起案者はヘルスサイエンス事業部新規事業グループの奥村雄実氏。自身がアニメファンのため、アニメ制作を取り巻く課題について認識しており、社内の新規事業創出プログラムをきっかけに起案に至ったという。
同社は35年以上にわたり「免疫」の研究を進めてきたこともあり、奥村氏は「YoKIRINにおいても、クリエイターの体調管理に免疫機能の側面から支援できる」と強調する。今後はXやWebメディアなど、アニメファンやクリエイターが偏在しているチャネル・媒体を通じた情報発信による周知を予定している。
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