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米国企業の斬新バレンタインプロモーション事例2024

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米国ではバレンタインは異性間だけでなく、同性・親子・友人同士などでもスイーツやギフトを贈り合う習慣がある。どちらかといえば男性から女性へ贈る方が多く、アパレル・宝石業界などが「愛を贈りましょう」と積極的にプロモーションを展開する。今回は、米国のバレンタインプロモーション事例について、松本泰輔氏が解説する。
※本記事は、月刊『宣伝会議』4月号 の連載「米国広告マーケティング事情」に掲載されています。

松本泰輔氏

Coast to Coast Marketing Services 代表。AEとして約10年広告代理店に勤務後、1995年渡米。大学院卒業後、ニューヨークの広告代理店にて通信・金融・食品会社などを担当し、2005年独立。アメリカ東海岸を拠点にマーケティング、ジャーナリズム分野にて幅広く活動。2011年、宣伝会議より『フェイスブックインパクト』を共著にて発表。

男性用下着メーカーのサックス

男性用の下着メーカーのSAXX(サックス)は、世間を驚かせるキャンペーンを展開し、話題となった。例年なら、女性が愛する男性へセクシーな下着をプレゼントして終わりだが、2024年は「ハートが逆さになった(睾丸の形をした)ペンダントを自分(女性)にも贈りましょう」と訴求、ペンダントを販売した。ペンダントには、男女ペアの下着もついてくる。

写真 商品・製品 サックスが販売したペンダント
サックスが販売したペンダント。

60秒の動画では「愛する男性の大事な部分はサックスで包んでもらい、自分にはペンダントを」とセクシーな表現をストレートに伝えた。

この14カラットダイヤモンドでつくった逆ハート型ペンダントは5000ドル(74万円)で、オンラインでのみ販売。同社副社長ショーナ・オルステン氏は「殿方のボールを特別に扱う方々(女性)へ何か特別なものを提供したかった」と企画意図をアドエイジ誌に述べた。

他社下着メーカーもバレンタイン用の男性・女性下着を販売し、「セクシーな下着で素敵なバレンタインを」と訴求した。

写真 CM カット 男性の睾丸の形に見えるアクセサリーを淡々とした口調で「男性のボールはサックスでお世話してもらい、あなたはダイヤのペンダントを」と訴える60秒動画
写真 CM カット 男性の睾丸の形に見えるアクセサリーを淡々とした口調で「男性のボールはサックスでお世話してもらい、あなたはダイヤのペンダントを」と訴える60秒動画
男性の睾丸の形に見えるアクセサリーを淡々とした口調で「男性のボールはサックスでお世話してもらい、あなたはダイヤのペンダントを」と訴える60秒動画。

生理用品ブランドのユー・バイ・コーテックス

さらに過激に行ったのが、生理用品U by Kotex(ユー・バイ・コーテックス)だ。同社は以前から「生理に関するタブーや偏見をなくし、オープンに話そう」とミレニアル世代やZ世代をターゲットにした“Normalize Periods”キャンペーンを展開。

2024年は18歳以上を対象に“Let’s Have Period Sex(生理中のセックスをしよう)”チョコレートを35ドル(5180円)で販売した。箱には手のひらサイズのチョコ5つと生理用パッド4枚入り。

写真 CM カット 「バラは赤い。生理も同じ」の衝撃的なナレーションで始まるユー・バイ・コーテックス“Let’s Have Period Sex”チョコレートの30秒動画
写真 CM カット 「バラは赤い。生理も同じ」の衝撃的なナレーションで始まるユー・バイ・コーテックス“Let’s Have Period Sex”チョコレートの30秒動画
「バラは赤い。生理も同じ」の衝撃的なナレーションで始まるユー・バイ・コーテックス“Let’s Have Period Sex”チョコレートの30秒動画は「チョコとセックスより生理痛に効くものはない。今年のバレンタインはこのチョコをお求めください」と続く。
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