※本記事は、月刊『宣伝会議』4月号 の連載「米国広告マーケティング事情」に掲載されています。
松本泰輔氏
Coast to Coast Marketing Services 代表。AEとして約10年広告代理店に勤務後、1995年渡米。大学院卒業後、ニューヨークの広告代理店にて通信・金融・食品会社などを担当し、2005年独立。アメリカ東海岸を拠点にマーケティング、ジャーナリズム分野にて幅広く活動。2011年、宣伝会議より『フェイスブックインパクト』を共著にて発表。
男性用下着メーカーのサックス
男性用の下着メーカーのSAXX(サックス)は、世間を驚かせるキャンペーンを展開し、話題となった。例年なら、女性が愛する男性へセクシーな下着をプレゼントして終わりだが、2024年は「ハートが逆さになった(睾丸の形をした)ペンダントを自分(女性)にも贈りましょう」と訴求、ペンダントを販売した。ペンダントには、男女ペアの下着もついてくる。
60秒の動画では「愛する男性の大事な部分はサックスで包んでもらい、自分にはペンダントを」とセクシーな表現をストレートに伝えた。
この14カラットダイヤモンドでつくった逆ハート型ペンダントは5000ドル(74万円)で、オンラインでのみ販売。同社副社長ショーナ・オルステン氏は「殿方のボールを特別に扱う方々(女性)へ何か特別なものを提供したかった」と企画意図をアドエイジ誌に述べた。
他社下着メーカーもバレンタイン用の男性・女性下着を販売し、「セクシーな下着で素敵なバレンタインを」と訴求した。
生理用品ブランドのユー・バイ・コーテックス
さらに過激に行ったのが、生理用品U by Kotex(ユー・バイ・コーテックス)だ。同社は以前から「生理に関するタブーや偏見をなくし、オープンに話そう」とミレニアル世代やZ世代をターゲットにした“Normalize Periods”キャンペーンを展開。
2024年は18歳以上を対象に“Let’s Have Period Sex(生理中のセックスをしよう)”チョコレートを35ドル(5180円)で販売した。箱には手のひらサイズのチョコ5つと生理用パッド4枚入り。
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