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キリンビール、新ブランドで常設CSV 買うたび桜や花火を支援

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キリンビールは4月2日、ビールの新商品「キリンビール 晴れ風」を発売する。常に売上の一部を自治体などに寄付する取り組みも実施する。社会価値と企業価値を両立させるCSV(=共有価値の創造)を取り入れ、主力の「キリン一番搾り」に次ぐブランドに育てる考え。

 キリンビールが2024年4月2日に発売するビールの新ブランド「キリンビール 晴れ風」のパッケージ
パッケージには特設Webサイトへ誘導する二次元コードを記載した

寄付は、350ミリリットル缶が0.5円、500ミリリットル缶が0.8円。缶に記載した二次元コードなどからアクセスできる特設Webサイトで付与される0.5円分のポイントを好きな自治体を選んで贈ることもできる。ポイントは1日につき1回、無料で付与する。寄付金については、1つの自治体あたりで年間80万円程度を見込む。

「キリンビール 晴れ風」特設Webサイトのイメージ1
「キリンビール 晴れ風」特設Webサイトのイメージ2
特設Webサイトでは、支援先となる各自治体に、どれだけ寄付が集まっているかを見ることもできるという

寄付の対象の第一弾は「桜」で、寄付金は樹木の保護や保全活動などに使われる予定。対象となる自治体は、東京では狛江市、大阪では大阪狭山市など、都道府県ごとに1自治体をキリンビールが選定している。

日本さくらの会などによると、特に栽培品種である「ソメイヨシノ」は病気に弱く、手入れをしないと枯れてしまうことも珍しくないという。東京の桜の名所のひとつ、目黒川のある目黒区は、区内約2200本の桜の保全のため、2024年度の予算に1億756万円を計上した。

新ブランド「キリンビール晴れ風」についてプレゼンテーションするキリンビールの堀口英樹社長
新ブランド「キリンビール晴れ風」についてプレゼンテーションするキリンビールの堀口英樹社長

キリンビールの堀口英樹社長は発表会場で、「ビールをおいしく飲む機会となっている日本の風物詩に対する支援活動を行っていく。腰を据えて長期的に取り組んでいきたい」とした。秋以降のテーマは未定だが、単年ではなく、来年以降も続けていく考え。他社との連携も視野に入れる。

キリンビールが、ビールの新ブランドを発売するのは、2007年の「キリン・ザ・ゴールド」以来17年ぶり。07年はキリンビール創立100周年の年で、「ザ・ゴールド」自体も1990年の「一番搾り」以来17年ぶりのブランドだった。

「キリンビール 晴れ風」の初年度の販売目標は約430万ケース。中長期目標として「一番搾り」の半分ほどの販売を担うことを目指す。家庭用のみの展開で、業務用は未定。

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